2014.07.13
本校では、平日に通学できない方を対象に、週末(土曜日・日曜日)開講の「化学分析コース」を
設置しています。通学は週末だけですが、平日の学科と同じ2年間で卒業でき、卒業時に無試験で
取得できる国家資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者)も
全員が取得できます。このコースに在籍する学生は、平日学科の学生と同様に、化学関係の仕事に
就職したいと考えている方、既にお勤めの方はスキルアップを目指して、また事業の拡大を考えて
いる経営層の方など、それぞれの目的を叶えようとしています。このような、在校生の多種多様な
入学目的を達成するために、この化学分析コースは各学年、20名の少数精鋭で開講しています。
今日、私あずみは二年生の「機器分析実験」を担当しました。それぞれの実験に、
マスターすべき技術や理論がありますが、この実験では、紫外可視分光光度計・
原子吸光光度計・赤外分光光度計・ガスクロマトグラフ・高速液体クロマトグラフ・
示差走査熱量計・蛍光分光光度計の原理や取り扱い方法を修得します。
本日のテーマは蛍光分光光度計。紫外線を当てると蛍光を発する物質を分析する
装置です。非常に感度が高く、微量分析の分野で威力を発揮する分析機器です。
機器分析といっても、全て機械が分析してくれる訳ではありません。試薬溶液の
調製、試料や分析機器の条件設定などは人の手で行う必要があります。
しかしながら、これまでの実験でしっかりと技術を身に付けた2年生ですので、
スムーズに実験を進めることができていました。卒業研究を除き、今日の実験で
教員がテーマを与えて行う実験は終了です。7月下旬からは、これまでに本校で
修得した知識・技術をフルに活かして、自分たちが取り組もうと決めたテーマの
研究を行うことになります。
実験を終えてクラス日誌(学生と担任のコミュニケーションツールの1つ)には
次のように学生のコメントが記載されていました。
『今日の実験では、試料を調製する段階で小さなミスがありました。
焦って操作を進めてはイケナイなと強く感じました。一段階ずつ
確認を怠らないように、そして手早く進めることができるように
卒業研究に向けても気をつけていこうと思います。』
卒業研究では、種々の分析を行うことになります。この機器分析実験でも様々な条件を設定して
分析操作を進めてきましたが、それ以上に考えて取り組むことが必要になるでしょう。今までの
復習をしっかりと行い、卒業研究に臨んでほしいと思います。
by あずみ