2014.07.27
本校では、平日に通学できない方を対象に、週末(土曜日・日曜日)開講の「化学分析コース」を
設置しています。通学は週末だけですが、平日の学科と同じ2年間で卒業でき、卒業時に無試験で
取得できる国家資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者)も
全員が取得できます。このコースに在籍する学生は、平日学科の学生と同様に、化学関係の仕事に
就職したいと考えている方、既にお勤めの方はスキルアップを目指して、また事業の拡大を考えて
いる経営層の方など、それぞれの目的を叶えようとしています。このような、在校生の多種多様な
入学目的を達成するために、この化学分析コースは各学年、20名の少数精鋭で開講しています。
1年生は先日、化学実験の基礎的な技術を修得する「基礎化学実験」が終了し、
今週から、含まれている物質を調べる「定性分析実験」と、分析したい成分の
量や濃度を調べる「定量分析実験」が始まりました。ただし、初回から実験を
行うわけではありません。実施する実験の概要と修得する知識・技術の関係、
授業で学んでいることとの関係や、注意すべき事項などについてガイダンスを
行い、その次の実験日から実際に実験を行います。学生たちにとっては予習を
行う上での重要なポイントが、事前に把握できるというメリットもあります。
今日は、午後から「定量分析実験」のガイダンスが実施されました。今回は、
重量分析と電位差滴定についてガイダンスを行いましたが、その実験のなかで
使用するpHメーターとガラス電極について、みなと先生が演示しながら説明
していました。
理系の大学を中途退学して化学分析コースに入学したS君(写真右)は、
『今まで使用したことはあっても、大学では使い方のみ学んでいたので、
機器の構造や、どのような原理で測定するのか、今日の説明を聞いて
よく解りました。正しい使い方を意識しながら実験できる気がします。』
また、化学分析コースに入学するまで、化学を学んだことのなかったH君は、
『実験の前に、ガイダンスがあるので実験内容を事前に理解して実験を
行うことができています。また、初めて使用する機器・器具については、
実際に見ながら説明を聞くことができるので、初めて化学を学ぶ私でも
理解することができています。』
8月からは、1年生も化学分析の本質的な実験に移行します。定期的に実施するガイダンスを
有効に活用し、実験を復習の場にすることができれば、ゆるぎない知識・技術が修得できると
思います。少しでも疑問や不明な点があれば積極的に質問して、解決していきましょう!
by あずみ