2014.08.23
本校では、平日に通学できない方を対象に、週末(土曜日・日曜日)開講の「化学分析コース」を
設置しています。通学は週末だけですが、平日の学科と同じ2年間で卒業でき、卒業時に無試験で
取得できる国家資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者)も
全員が取得できます。このコースに在籍する学生は、平日学科の学生と同様に、化学関係の仕事に
就職したいと考えている方、既にお勤めの方はスキルアップを目指して、また事業の拡大を考えて
いる経営層の方など、それぞれの目的を叶えようとしています。このような、在校生の多種多様な
入学目的を達成するために、この化学分析コースは各学年、20名の少数精鋭で開講しています。
約1ヶ月前(7月21日)のブログで、国家資格「化学分析技能士」3級の
実技試験が本校実験室で実施されたことについて、バッテン先生から紹介が
ありましたが、この資格試験には化学分析コースの学生も挑戦していました。
技能士は、働く上で必要な技能の修得レベルを客観的に検定し、一定レベル
以上の技能をもつ者に対して資格を付与する制度です。その種類は128の
職種に亘りますが、「化学分析」もそのうちの一つです。化学分析の技能を
必要とする業界は多岐に亘り、従来から実施されている1級・2級に加えて、
今年度から3級制度が新設されたのです。これまでは、本校を卒業するのと
同時に2級の受験資格が得られましたが、3級は在学中からチャレンジする
ことができます。
とはいっても、筆記試験だけではなく、実技試験もクリアーしなければ合格
することができませんので、日々の実験でしっかりと技術を身に付けている
ことが必要です。この化学分析技能士3級の合格発表が先日あり、受験した
化学分析コースの2年生数名から合格したという、嬉しい報告を受けました
(写真の3名は全員合格者です)。
その合格者の一人であるYさん(写真左側)のコメントです。
『入学するまで、ほとんど化学を学んだことがなかったことと、年齢的にも授業や実験に
ついて行けるかという不安が入学前にはありました。いざ、学び始めると化学が楽しく
なり、身の回りの製品や現象を化学の視点で考えるようになるほど、化学の魅力に引き
込まれるようになりました。実験中心のカリキュラムで、知識や技術が自然と身に付き、
気が付けばそんな不安はなくなっていました。今回、チャレンジした化学分析技能士も
入学からの積み重ねを、資格という形で証明したかったからです。このコースで学んで
きたことが試験内容ですので、筆記試験も実技試験も自信を持って受験することができ
ました。受験の手応えはありましたが、「合格」という結果を見て、とても嬉しく思い
ましたし、何よりも自信がつきました。』
入学してから、授業や実験にしっかりと取り組んできた結果がこのような形で出せたことは
良かったと思いますし、教員としても嬉しく思います。化学分析コースはあと少しで後期の
授業へと移りますが、これからも資格取得など、それぞれの目的を叶えてほしいと思います。
by あずみ