せんせのブログ

身近なものが研究対象?「分析化学」の重要性を実感!

2014.10.30

本校の2・4年生が連日のように取り組んでいる卒業研究。
今回もその一部を紹介します。
今日は生命バイオ分析学科2年生の卒業研究です。

食材?化粧品?身近にある色んなものが研究対象に!


早速実験室を覗いてみると...。

f:id:bunseki:20141031061508j:image
ん?料理中?
いやいや、
これも卒業研究の真っ最中なのです。
この卒業研究班は、
身近な食材の「抗酸化作用」について調べる研究を行っています。
抗酸化作用とは、
いわゆる「アンチエイジング」に必要な作用です。
健康志向の現代社会において、
とても重要な研究と言えます。
本校で学ぶ「分析化学」の技術を用いれば、
こんな身近なものも、
重要な研究対象として「分析」できるようになれるのです!
結果が楽しみです。

一方、他の実験室では、
ちょっと変わった装置が使われていました。
f:id:bunseki:20141031061555j:image
しかしこの装置、どっかで見覚えが...。
実は、この装置は夏休み期間中に作られていて、
その様子を本校のブログの中でも紹介していました。
f:id:bunseki:20140912085919j:image
(その時の様子。こちらでもご確認ください→9月11日のブログ

彼らの班は「化粧品と紫外線」に関する研究を行っています。
この装置は、化粧品に紫外線を照射するためのもので、
これのおかげで、
紫外線を外に漏らさず、正確に試料に当てる事が出来ます。
このオーダーメードの装置を使って実験に取り組んでいるのが
生命バイオ分析学科のY君。
f:id:bunseki:20141031061858j:image
(左の学生がY君)

Y君は、本校のバスケットボール部の部長としても活躍しており、
先日行われたスポーツ大会でも、
競技に、そして審判にと、様々な役割を担い、
クラスの中でも特に活躍した学生が表彰される
「校長賞」も受賞しています!
f:id:bunseki:20141018102632j:image
(スポーツ大会の様子。ちょっと照れくさそうなY君。)

卒業後は、
歯科材料などの医療用材料を扱う企業への就職が決まっています。

「化粧品を分析するための最適な条件を今探している所です」と、
今行っている実験を説明してくれたY君。
f:id:bunseki:20141031062128j:image
化粧品を分析するために、
この班ではカラフルな色素も使われています。
色んな色素に関してのデータがホワイトボードにまとめられています。
f:id:bunseki:20141031062204j:image
コツコツとデータを積み重ね、
そして一歩ずつ結果へと近づいていきます。
今後の彼らの研究成果に期待です!

こんなバラエティーに富んだ研究が、
各班それぞれで実施できるのも、
本校で学ぶ「分析化学」の最大の特徴とも言えます。
環境分析はもちろん、
身近な食品や化粧品の開発や、
それらの商品の安全性を守るのにも「分析化学」が使われますし、
医療分野、繊維やプラスチック、金属材料、
そしてそれらすべてが必要な車やスマートフォンなど製品においても、
「分析化学」は無くてはならないものと言えます。
まさに私たちの生活を
根幹から支えているのが「分析化学」ということになります。

f:id:bunseki:20141031062249j:image
(担当の先生を囲んで、研究について打ち合わせ中)

しかし、彼ら2・4年生も、
最初からこんな研究ができたわけではありません。
本校に入学して、
そして1年生の時から、
「分析化学」についての知識、技術を少しずつ、
そして楽しみながら学んでいくことで、
どんどん成長し、
今に至っているのです。
その学生たちが学んできた技術・知識を発揮する場
とも言えるこの卒業研究は、
現在中盤に差し掛かったところです。
これからの研究成果、
そして彼ら自身のさらなる成長も、大いに期待できます!

by あおひげ