せんせのブログ

「定性分析実験」実技試験に向けたそれぞれの復習

2014.11.23

本校では、平日に通学できない方を対象に、週末(土曜日・日曜日)開講の「化学分析コース」を
設置しています。通学は週末だけですが、平日の学科と同じ2年間で卒業でき、卒業時に無試験で
取得できる国家資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者)も
全員が取得できます。このコースに在籍する学生は、平日学科の学生と同様に、化学関係の仕事に
就職したいと考えている方、既にお勤めの方はスキルアップを目指して、また事業の拡大を考えて
いる経営層の方など、それぞれの目的を叶えようとしています。このような、在校生の多種多様な
入学目的を達成するために、この化学分析コースは各学年、20名の少数精鋭で開講しています。

f:id:bunseki:20141123175928j:image,w275 f:id:bunseki:20141123175931j:image,w275

化学分析コースの1年生は、12月から1月にかけて実施される「定性分析実験」の
実技試験に向けて復習を進めています。定性分析は、調べようとする試料の中に何が
含まれているのかを調べる分析手法です。分析対象とする成分は金属イオンですが、
各金属の性質によって6つのグループに分離し、そのグループの中でさらにイオンを
分離して、最後に確認試薬を使って、特定の金属が含まれているのかを確認します。

f:id:bunseki:20141123175916j:image,w275 f:id:bunseki:20141123175926j:image,w275

この定性分析は、国家資格である化学分析技能士試験でも実技試験が実施されますが、
化学分析技能士の資格取得も一つの目的としている化学分析コースの実技試験では、
国家試験よりも難易度が高めに設定されています。2時間という時間の中で、器具の
準備を含めて金属イオンを5つ確認し、解答用紙への記入および、後片づけの全てを
終えなければなりません。テキスト等を参照することも認めていません。難しそうと
思われるかも知れませんが、実験の中で20種類以上の金属イオンの性質を少しずつ
学んできた学生たちにとっては、それほど高いハードルではありません。

今日は、これまでの実験の中で、上手く分離・確認できなかった金属イオンについて
復習を行う学生もいれば、2時間という制限時間を考慮した操作の時間配分の確認に
注力して、全体の操作を復習する学生もいました。

f:id:bunseki:20141123175923j:image

H君(写真)は、全体の流れを確認することに注力しているようでした。分析操作と
実技試験に向けて自身でまとめたフローチャートの修正を同時並行で進めていました。
実験後、H君に感想を聞いてみると、

f:id:bunseki:20141123175918j:image,w275 f:id:bunseki:20141123175921j:image,w275

 『実技試験に向けてフローチャートを作成し、操作をしながら修正すべき
  部分を修正することができたので、有意義な時間となりました。ただ、
  実験をすればするほど、2時間という時間でどのように進めていくのか
  考えがまとまらない部分があり、不安もあります。今日のような復習を
  目的とした実験があと1回ありますので、時間制限もクリアできるよう
  頑張ります!』と話していました。

定性分析実験の実技試験に向けて、覚えなければならない操作や確認反応は少なくありません。
また、制限時間の中で分析を終えるためには、その時々に考慮してすべき操作と、そうでない
操作を判断する必要があります。ただ、これまでの先輩たちも全員が乗り越えてきたハードル
です。ポイントを復習して、疑問点は質問などで事前に解決して実技試験に臨んでくださいね!

明日は祝日(勤労感謝の日)の振替休日で休校です。
次の更新は25日(火)です。
お楽しみに♪

by あずみ