せんせのブログ

実験は基礎から応用へ!最後の掃除も忘れません!

2014.12.19

今日も、多くの学生が実験を行っていましたが、
その中でも4年制学科である医療からだ高度分析学科の
3年生が実験をしていましたので、紹介したいと思います。

実験をして、考えて、基礎から積み上げる経験値!

医療からだ高度分析学科は、バイオ系の実験技術や知識だけでなく、
化粧品や医薬品などの開発にも必要な知識と技術も学べることの
できる4年制の学科です。

他の2年制学科と比較すると、少人数であるため、
特に3年生や4年生の実験になると、内容も濃くなり、
いろいろな知識や技術、考え方を身に付けることができます。

ちなみに、4年制学科を卒業した後は、
医療や医薬品分野を目指す学生もいれば、
有機合成の知識を生かして、医薬品分野に関わらず、
様々な分野での研究開発職を目指す学生もいます。

今日のこのブログの中で、後に紹介するTくんが
本校に入学した理由も、バイオ系の分析技術も学びたいけど、
いろいろな有機化合物を合成したり分析したりする技術も学び、
幅広い分野を視野に入れて、その先の進路を検討したいと考えたからです。
そのため、今は、いろいろな実験をやりながら、
将来の仕事とする分野を模索中です。

その他にも、大学院への進学を検討する学生もいます。
と言うのも、この学科を卒業すれば、大学生にならなくとも、
直接、大学院の入学試験を受けることができるのです。
本校の学生の中にも、他大学へ進学して4年間を過ごすよりも、
本校の4年間で実験や化学の知識と技術をたくさん身に付けて、
大学院へ進学しようと考えている学生もいます。

さて、前置きが長くなりましたが、
今日は、「丸一日、遺伝子操作実験!」という時間割でした。
この実験では、その名の通り、遺伝子を操作する実験であり、
微生物や植物、動物など、生物の持つ遺伝子を実験対象としています。
実際の実験では、大腸菌の遺伝子組換えなども行い、
遺伝子を実験で扱う上での技術やコツを身に付けることを目的としています。

少し難しそうなイメージですが、
本校の3年生は、1年生や2年生の時から、多くの実験をする中で、
バイオ系の実験技術や知識を持っています。
そして、この実験そのものも、これまでの復習をするところから始まり、
少しずつ応用していくため、実験をしている学生は、
思っていた以上に簡単にできるという感覚で取り組めていると思います。

とは言っても、実験は手を動かすだけではありません。
今日の実験の目的は何か、
前回の実験結果から、次はどのような実験を行って、
何を確認すれば良いのか、
具体的にはどのような実験方法を選ぶのかと、
しっかりと考えることを、実は重点に置いて進めています。

そして、今日の実験結果をイメージして臨み、
考える力を身に付けられるようにしています。
そのため、授業や実験の開始時には、「授業シート」というものを
毎回、学生に配布しています。
下の写真は、3年生のTくんです。ようやく、登場しました(笑)。
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実験テキストを確認しているのですが、その横には、
1枚の紙があります。
これが「授業シート」です。
特に授業では、その日の目的や流れが、
簡単に明確にまとめられているので、
その授業で、先生が伝えたかったポイントを知ることもでき、
復習する際にも役立ちます。

Tくんは、授業シートを見ながら、
今日の目的を再確認しています。
そして、それで終わらないのが3年生です。

次に考えるのは、
実際にどのようなルートで、今日のゴールを目指すのかを、
全員で考えます。
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上の写真は、黒板の前に出て、
前回の実験の課題と、今日すべきことを確認しているTくんです。
この時間が、実はとても重要で、実験の原理や基礎が分かっていなければ、
できないことでもあります。
そして、みんなが理解できたところで、いざ実験室へ向かいます。

目的や方法を確認しているので、実験はスムーズに進みます。
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実験で使う装置や分析機器も、これまでに使ったことがあるため、
慣れた手つきで操作もしていきます。

そして、結果はというと、
本日の実験では、残念ながら全てが分かりません。
また、次回のお楽しみです。
というのも、扱っているものが微生物なため、
培養をして育てる時間が必要になるからです。
その結果を楽しみに、実験は終了です。

最後は、実験室を掃除して、本当に終了です。
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他の学年でも、最後は必ず掃除をして終了します。

実験室もどこでも、使った前よりも綺麗にして
次の人に渡す精神です。
実験をする者として、
実験室を綺麗に使うことは基本です。
3年目になると、体に染み付いている感じですね(笑)。

最後に、Tくんはいつもこのように話しています。
「高校生の時に、就職活動をしていましたが、
 その時には、思うような結果を頂くことができませんでした。
 同級生の中には、就職をした人もいますが、
 その人達に負けないよう、しっかりと4年間勉強をして、
 分析技術も身に付けて仕事に就きたいと思います!」

入学当初は、人前で話をすることを苦手にしていた印象のTくんですが、
今では、みんなと議論しながら、積極的に発言もできるようになり、
確実に成長してきているなと感じます。

就職活動はこれからですが、
その積極性と、実験の基礎の技術からしっかりと
積み上げられた、大学生にも負けない分析技術と考え方で、
勝負してもらいたいと思います。

By ぽてと