2015.01.25
本校では、平日に通学できない方を対象に、週末(土曜日・日曜日)開講の「化学分析コース」を
設置しています。通学は週末だけですが、平日の学科と同じ2年間で卒業でき、卒業時に無試験で
取得できる国家資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者)も
全員が取得できます。このコースに在籍する学生は、平日学科の学生と同様に、化学関係の仕事に
就職したいと考えている方、既にお勤めの方はスキルアップを目指して、また事業の拡大を考えて
いる経営層の方など、それぞれの目的を叶えようとしています。このような、在校生の多種多様な
入学目的を達成するために、この化学分析コースは各学年、20名の少数精鋭で開講しています。
1年生は午後から、「定量分析実験」(分析対象成分がどれだけ含まれているのかを調べる
実験)の実技試験にチャレンジしました。個人差はあるものの、入学した頃はほとんどの
学生が器具の取り扱い方も知らなかったとは思えないほどに、テキパキ動いている様子を
見ることができました。毎回の実験で新たに修得する内容は少しずつかも知れませんが、
その積み重ねは本当に大きいものだと実感することができました。そのような中で、制限
時間内に正しい結果を出そうと、分析操作は慎重かつスピーディーに進んでいきました。
その結果は・・・。学生たちの分析値は、正解値に対して100.3%~100.6%という良好な
結果が得られました。1年次に修得すべきスキルを十分に身に付けられたことが明らかに
なりました。この実技試験は、分析化学に関係した国家資格の中で、唯一実技試験が実施
される「化学分析技能士」の最上級(1級)試験と同じ方法、制限時間で実施しています。
在学中は3級の国家試験を受験することができますが、現時点で受験しても大丈夫!!と
いう印象を受けました。
実技試験後の、S君(上の写真)の感想です。
『時間制限があるので、加熱の待ち時間をどのように有効利用しようかと
効率的に進めることを考えながら、取り組むことができたと思います。
また、正解値に近い値をだすことができ、自信がつきました。次年度は
化学分析技能士の国家試験にも挑戦しようと思います。』
化学分析コースの学生の多くは、平日働きながら、週末の学びを通して着々と前進しています。
残り1ヶ月で今年度の授業・実験は終了となりますが、まとめの期間をしっかりと締めくくり、
それぞれが入学前に抱いた希望へと、着実に近づいてほしいと思います。
by あずみ