2015.01.30
教室を覗くと、昨日の卒業研究発表会の予行演習から一夜明け、
聴講者である学生や先生から頂いたたくさんのアドバイスをどう具現化するか?ということで、
担当の先生と一緒にあーでもない、こーでもないと議論を展開していました。
この研究チームは生命バイオ分析学科2年生の班。
この研究班のテーマは、『食品中のシトルリン含有量変化に関する研究』。
シトルリンとはアミノ酸の一種で、カラハリ砂漠原産の野生のスイカに最も多く含まれている
ということが知られていて、このスイカが砂漠の過酷な環境の中で枯れないのは、
このシトルリンの抗酸化作用のためだということです。
また、ウリ科植物中のシトルリンの含有量は研究されており、人体における効果も報告されてはいますが、
調理した際の含有量変化が報告されていないということで、塩漬けや酢漬け、ゆでたときに
どれくらい変化するかを分析したということです。
担当の石川先生からは、これまでの研究および昨日の予行演習を振り返り、
次のようなコメントを頂きました。
「一人で行う研究とは異なり、複数名で行う研究ですから、全員がその研究について責任を持って
行う必要がありますが、それが班全体としてのパワーにつながると思います。
また発表会では、質疑応答もありますが、全員で手分けして質問対策をすることで、
それぞれが得意分野を持ち、学生同士で共有することで、内容が濃く、層の厚い研究となりますし、
「この分野の質問は僕が、私が答えます!」というようなチームプレーが出来るということも、
複数名で行う研究の利点だと思います。
実際、昨日の予行演習ではT君(写真中央で立っている学生)が責任を持って質問に答えていましたので、
役割をきちんと果たしているなと、担当講師としては嬉しく思いました。」
石川先生が仰るように、研究そのものの厚みは勿論ですが、やはりそうなるためには、
独りよがりではなく、班全体のことを考えた協調性が必然的に重要となります。
それがきちんとできているチームだからこそ、このチームは複数名での研究が
うまく機能しているのだと思います。
このように、本校の卒業研究は単なる研究ではなく、卒業後、社会人にとって非常に重要で、
なおかつ複数名で行うことでしか実現できない『人間性、社会性の醸成』をもう一つの目的としています。
当日まで約1週間。チームワークを大切に頑張ってほしいと思いました。
所変わって実験室。
今日は実験がないはずなのに、実験台には実験の準備が。。。
これは、大阪府専修学校各種学校連合会主催の
『OSAKAジョブミュージアム 職業体験バスツアー』の受け入れ。
これまでにも多くの高校生の皆さんが、化学やバイオの仕事を学ぶため、
本校に来校頂いておりますが、明日もそのバスツアー見学会があります。
明日来校されるのは、英真学園高校の生徒さん。
ビタミンCを使ったマジックやジュースからDNAを取り出したり、
自分で作る花火を楽しんだりとなんだかおもしろそうな実験が山盛りです。
本校ではこうした実験会を積極的にお受けしておりますので、
こちらをご覧になった高校の先生方は、お気軽にお問い合わせくださいね。
お問い合わせはこちらまで↓
http://osaka-jm.jp/highschool01.php
by すくろーす