2015.02.14
本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「化学分析コース」
があり、技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、勤務先や
自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの様々な入学目的を持った
学生が在学しています。
このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、化学分析コースは、1学年あたり
の定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
また、土曜日・日曜日の通学で、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格
も卒業と同時に全員が取得することができます。
化学分析コースの1年生は定量分析実験を通して、試料中に含まれる目的成分の濃度を、
ガラス器具を用いて自らの手で測定する滴定などの方法を学んでいます。
特に、化学分析コースの学生が取得を目指す資格の1つで、化学分析の技術を証明して
くれる唯一の国家資格である化学分析技能士の実技試験で滴定が行われるため、着実な
技術修得を目指します。
さらに、定量分析実験で学んだ方法を用いて、応用分析化学実験で実試料の測定を行い、
実務に通じる技術の修得も行っています。
本日の定量分析実験は、実験ごとに作成してきたレポートについて、添削指導を受ける
レポート日でした。
レポートの添削指導では、報告書の書き方を学ぶだけではなく、考察や課題などの指導を
通じて、実験の原理や考え方などの定着を図ります。
まずは、考察などを考える上で必要な知識や計算の仕方などを、全体に説明します。
そのあと、個別に疑問点などに答え、実験の知識や技術についての理解が深まるように
指導します。
このような丁寧な個別指導が行えるのも、少人数制の化学分析コースの良さです。
レポート日を終えた学生たちに感想を聞くと
『化学分析技能士の実技試験に滴定があります。滴定にも色々と種類があるので、
どの滴定が出題されても大丈夫なように、レポートの修正をしながら、原理や実験方法、
実験をする上での留意点やコツを思い返し、技術をしっかり身につけたいです。』
『応用分析化学実験を通して、定量分析実験で学んだ技術が、実務でも大切である
ことが分かったので、考察の指導で得た知識もしっかり理解し、より深い技術の修得に
つなげたいと思います。』
と話してくれました。
化学分析コースの授業・実験もあと3日です。この1年間で得た知識や技術をしっかりと
復習して、それぞれの目的の達成へとつなげていきましょう。
昨日に引き続き、本日も環境委員会の道頓堀川水質調査が行われました。
(道頓堀川水質調査について、詳しくは2月12日のブログをご覧ください。)
先日のブログにも書いていますが、この3月に卒業する学生にとっては、最後の水質調査
であり、後輩たちにとっては、先輩から技術を引き継ぐ最後のチャンスでもあります。
先輩たちに見守られながら、1年生が中心となって、菌の数を確認する作業を進めています。
本年度の環境委員会の会長を務めた2年資源分析化学科のNさんは
『1年生にしっかりと技術が引き継がれているので、安心しています。しかし、自分自身が
この水質調査を行うのは今回が最後と思うと、とても寂しく、もっと実験がしたかったと
思います。チームワークの大切さなど、2年間の活動を通して得たことを、これからの仕事
などに活かしていきたいと思います。』
と話してくれました。
先輩から後輩へと引き継がれた環境委員会の技術と心を大切にしながら、さらなる発展へ
とつなげていきましょう!
byみなと