2015.06.04
環境委員会主催の道頓堀川水質調査の今年度第一回目の調査が
いよいよ今週末の土曜日に開催されます。
放課後にそのための準備を行うということでしたので、
実験室にその様子を見学に行ってきました!
実験室に入ると、2年生を中心にテキパキと準備が行われていました。
2年資源分析化学科のK君(写真右)は、
ちょうど一年前に軽い気持ちでこの水質調査に参加し、
その当時は、右も左も分からない状態だったはずなのに、
今は立派に後輩を指導している姿を見て、
たった一年だけれど、その一年で、こんなにも成長するんだなぁと感動しました。
しかも、彼はこの水質調査をきっかけに、環境分析を一生の仕事としたいと思えるようになり、
環境系企業を中心に就職活動をするに至りました。
そして、その横で先輩の指導を仰いでいる1年生。
今日は、その1年生の学生に環境委員会に入会した動機などを聞いてみることにしました。
まずは1年資源分析化学科のSさん(写真中央)
「私は、九州の田舎の出身で、豊かな自然に囲まれて育ってきました。
世界的な自然破壊が問題となっている今、自然を、地球を、分析の力で守っていきたい
という熱い思いを持って、環境に関する知識や技術を学ぶことが出来る
資源分析化学科に入学しました。
卒業後は、環境関係の仕事に就きたいので、授業や実験以外でも環境に対して
何かできることはないかと思っていたところに、この委員会があったので入会しました。」
環境にかける彼女の思いは並々ならぬものを感じました。
水質調査本番では、実際に水質分析を行うことになるので、とても楽しみでしょうね。
さてお次は、1年生命バイオ分析学科のYさん(写真左)
先ほどインタビューをしたSさんが在籍している資源分析化学科は、
環境および無機材料の分析をメインに扱う学科ですので、環境委員会で活動することに、
あまり違和感を覚えなかったのですが、彼女は生命バイオ分析学科の学生です。
いわゆる医薬品や食品、化粧品、バイオテクノロジーを主に学ぶ学科ですので、
どうして環境委員会に入ったのか聞いてみました。
すると・・・
「生命バイオ分析学科では学ばないような水質分析の実験をすることができるほか、
どうせならいろんな技術を身につけたいと思い、入会しました。」
という答えが返ってきました。
非常に向学心の強い彼女。どうしてそんなに意欲的なの?と尋ねると・・・
「実は、私は近畿大学理工学部を卒業後に本校に入学したこともあり、
ここで身につけられるだけの技術はすべて身に付けたい!というような気持ちでいるのです。
大学のときは生物を中心に学び、卒業研究では細胞を扱った研究を行っていました。
しかし、私自身は医薬品の安全性や品質管理に興味があり、その分野での就職を希望して
就職活動を行ったのですが、そうした分野では必ず『化学を学んでいるかどうか?』
ということが要求されるということから、結局希望する仕事に就くことはできませんでした。
そこで、夢をあきらめきれず、一念発起して本校に入学したのです。」
なるほど。高い向学心の背景には、そうした覚悟があったんですね。
しかしながら、大学を一旦卒業して専門学校に入学することに、
迷いもあったと思いますが、本校に入学して、どう感じているのでしょうか?
「私が在籍していた大学では、限られた時間しか実験をすることができないほか、
現在、本校で行っているような実験も、自分でやる機会は非常に少なく、
通常は、誰かが実験をしているのを周りで見ているというような状況でした。
その点、本校ではみっちりと実験ができるということが単純に嬉しいです。
また、大学では先生とお話しするのは敷居が高く、先生のところに行くにも緊張したのですが、
本校は先生方もフレンドリーで、いろんなことを気軽に先生方と話ができる環境ですので、
入学して本当に良かったと思っています。」
大学を経験したからこそ分かる本校の良さと強み。
十分に感じてくれているようで、安心しました。
環境委員会の活動に参加している学生一人一人の思いは異なりますが、
彼女たちのように、自分のスキルアップの一環として活動している学生も少なくありません。
カリキュラムで定められている授業や実験以外でも、分析と触れ合っていたいという思い自身が、
学生たちの将来に必ず生かされると思います。
今週の土曜日は、晴れの予想ですが、いいサンプリング日和になることを祈っています。
by すくろーす