2015.06.30
こんにちは!ましおかです。
本校では、実験中心のカリキュラムが組まれていますが、
1年生の実験では、分析化学者に必要な基礎の技術を学び、
2年生では各学科に別れて、それぞれ専門の実験を行います。
本日は、生命バイオ分析学科と医療からだ高度分析学科2年生の
「医薬バイオ化学実験」の様子をお伝えします。
この実験では、医薬品成分の分析や微生物や酵素、
DNA・タンパク質を用いた実験を行います。
こちらの写真は
植物や動物の遺伝情報を持つ「DNA」を慎重に取り出しているところです。
DNAは「生物の設計図」とも言われ、
植物や動物の細胞組織の奥の方に存在しています。
今回はホウレンソウから取り出しました。
まずは、サンプルとなるホウレンソウの重さを量ります。
こいった試料を計量するのは、1年生で学んでいますので、
もう"おてのもの"です。
そばでは同じ班員が何も言わずとも記録しており、
この辺りのチームワークもバッチリです♪
そこに数種類の試薬を加えて、細胞組織を粉砕します。
すり鉢で粉砕しているところです!
野菜とすり鉢ということで、
「家庭科みたい」という学生もいて、とても楽しそうでした。
そのすり潰したものを遠心分離器という機器で分離して、
DNAが含まれている上澄み液だけを取り出します。
最初の写真はこの時のものです。
上手くやらないと沈殿した液と混ざってしまうので、
班員に見守られながら、担当になった学生は慎重に取り出しているのです。。
もちろん取り出して、終わりではありません。
このようにして取り出したDNAは次回以降の実験サンプルとして使用します。
いつも以上に、学生たちが目を輝かせて取り組んでいたのには訳がありました。
昨日の企業見学会での先輩の言葉を受けて、
「『機器の知識も大切ですが、最終的には分析化学者の手が必要』だということだったので、
実験のすべての作業に積極的に関わりたいです。」
「実際に企業で今自分たちが学んでいる技術が用いられているのを見て、
僕も今学べることをしっかり学ぼうと思いました。」
「先輩方が活躍しているのを見ると、自分もああやって働きたい!と
改めて目的がはっきりとしてきました。」
1日先輩の活躍の現場を見るだけで、学生たちの意識は変わったようです。
協力して下さった企業や先輩方に感謝し、
我々教員も、精一杯サポートしていきます。
by ましおか