2015.07.14
今日は、生命バイオ分析学科2年生の『医薬バイオ化学実験』の日でした。
これまでにも、このブログで様々な実験テーマが紹介されていましたが、
今日は、アメフト先生が行っておられる「抗菌性試験」にお邪魔しました。
この試験は、医薬品や食品などに含まれる抗菌物質の抗菌力を
微生物に対する反応を確認することで行う試験です。
皆さんの身の回りにある製品の中で、「抗菌」と書かれたものを
ご覧になったこともあると思いますが、
実は、こうした試験が分析化学者によって行われているのです。
まずは、指標となる微生物をシャーレに塗って・・・
次に、抗菌性を確認したい物質を、
シャーレの上にある白い小さなディスクに添加していきます。
培養後、シャーレに塗られた微生物の繁殖が抑えられていれば
「抗菌性がある」ということが分かります。
また、その抑制されている面積の大きさよって、
抗菌性の強弱を判定することが出来るのです。
つまり、「抗菌力アップ!」といった形で新商品が出る際には、
この試験で、抑制される面積が大きくなったことが必ず確認されているのです。
ちなみに、指標に使われる微生物は、一般的に大腸菌および黄色ブドウ球菌が
用いられますが、今回は、そのうちの大腸菌を用いました。
※顕微鏡で観察するために赤く染めています。
実はこの実験、後期に開講される卒業研究の中で、
アメフト先生が行うテーマで必要とされる操作だったそうで、
今回、この実験を行った学生のうち、その研究を行うチームに所属している
生命バイオ分析学科2年のMさんはアメフト先生から指示を出さなくても、
テキパキと操作ができ、他の班員に指示を出していたそうです。
Mさんに感想を聞いてみました。
「微生物をはじめとしたバイオテクノロジーにとても興味があり、
卒業研究のテーマとして、石鹸に含まれるトリクロサンという物質の
抗菌性について研究をする予定です。
トリクロサンは抗菌性があるということで一般的に使用されるようになったのですが、
実は、抗菌性に対する疑いがあったり、人体にとって悪い影響を及ぼす可能性が
指摘されていますので、そうした点について分析していきたいと思っています。
卒業研究は、後期からスタートしますが、これまでに研究内容や操作方法について、
先生を交えて、研究チームで徹底的に勉強しましたので、
今回の実験を行うことで、後期から行う研究のイメージが明確になりました。」
さてさて、抗菌試験の結果はいかに?
byすくろーす