2015.10.08
実験室を覗いてみると生命バイオ分析学科の学生が卒業研究をしていました。
こちらは石けんの抗菌効果について、大腸菌を使って測定しているのですが、
ぜひ紹介したいのは実験もさることながら時間の使い方です。
今日の実験は 1.培地を調製し、2.菌を植え付け、3.培養、4.そして分光光度計
という機器を使って菌の繁殖量を測定し、菌の繁殖の条件を調査していました。
この実験のすべての工程を1人で行うことは難しい量ですが、グループで
取り組むメリットを活かし、見事に授業の時間に全ての操作を終了し、
結果を出していました。
この卒業研究班の学生に、実験の進め方について聞いてみると、
K君「菌の繁殖条件をさぐるためには、いろいろな検討をしないといけませんが、
限られた時間で良い条件を見つけたいので、役割を決めて効率的に実験をやっています!」
I君「メンバーには就職活動を実施している人もいるので、時間内に実験を
終了するためにはメンバーの協力が必要です。」
お互いを思う気持ちもありつつ、実験の良い結果を出そうという気持ちが伝わりました。
培養器の操作
培地の調製
実験はたくさん人がいれば早く終わるというものではなく、操作の前や実験中の
メンバー同士の情報共有がカギになります。これは、社会に出ても報告、連絡、相談が
重要であるのと同じで、実験を行う上での大切な技術になります。1年生から2年生の
前期までに基礎化学実験から始まり、機器分析化学実験、食品化粧品分析化学実験、
医薬バイオ化学実験など、多くの種類の実験で幅広い操作技術を修得し、グループ実験を
行ってきたことでメンバーとの実験情報のやりとりの重要性を理解したことで、2年生の
後期の卒業研究で実験の結果以外でもチームワークや時間の使い方という成長が見えて
きたところです。
それぞれが、実験の内容を把握し、テキパキと役割をこなしていく様子はほんとうに
安心感があり、早く企業で活躍する様子を見てみたいと感じた一日でした。
By すぱろう