せんせのブログ

大学ではできなかった実験を通して

2015.10.17

本校では、平日に通学できない方を対象に、週末(土曜日・日曜日)開講の「化学分析コース」を
設置しています。通学は週末だけですが、平日の学科と同じ2年間で卒業でき、卒業時に無試験で
取得できる国家資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者)も
全員が取得できます。このコースに在籍する学生は、平日学科の学生と同様に、化学関係の仕事に
就職したいと考えている方、既にお勤めの方はスキルアップを目指して、また事業の拡大を考えて
いる経営層の方など、それぞれの目的を叶えようとしています。このような、在校生の多種多様な
入学目的を達成するために、この化学分析コースは各学年、20名の少数精鋭で開講しています。

先週は珍しく実験がなく座学のみでしたので、化学分析コースの学生にとっては
久しぶりの実験日となりました。1年生は午後から、定性分析実験を行いました。
定性分析とは、分析しようとしている溶液の中に何が含まれているのかを調べる
分析手法です。今、学生たちが修得しているのは金属イオンの定性分析です。

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化学反応を利用して、20種類以上の金属イオンを性質の似た6つのグループに
分離し、そのグループの中でもさらに分離を行い、最終的に含まれていた金属を
特定していきます。今日は、6つのグループ内で最もカラフルな化学反応を見る
ことができる3番目のグループです。

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これまでの実験で、基本的なスキルは修得できていますので、学生はそれぞれに
講義で学んだことを思い出しながら、また講義では理解しにくい色の変化などを
知識の引き出しに追加していきながら、操作を進めていました。実験中のTくん
(下の写真)に話しを聞くと・・・

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 『大学では、この定性分析も機器を使用する機器分析も、授業で学ぶことは
  あっても実際に実験をすることはありませんでした。実験でしか学べない
  ことがとても重要だと感じています。実験もだいぶん慣れてきましたので、
  次の課題はいかに時間的な無駄をなくし、スピードアップすることです。』

この定性分析実験は、化学分析技能士の実技試験科目の一つです。限られた時間のなかで
結果を出す必要がありますが、今からその意識をもって取り組めば大丈夫。一つひとつの
操作を繰り返して練習し、観察することなどを通して、自身のスキルにしてくださいね!

by あずみ