2015.11.01
本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「化学分析コース」
があり、技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、勤務先や
自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの様々な入学目的を持った
学生が在学しています。
このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、化学分析コースは、1学年あたり
の定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
また、土曜日・日曜日の通学で、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格
も卒業と同時に全員が取得することができます。
本日、2年生は午後から卒業研究がありました。
本校では、卒業学年である2年生、4年生は学びの集大成として卒業研究に取り組みます。
卒業研究では、これまでに学んできた知識や技術を復習し、より深く修得することと
同時に、研究の進め方といった実務的なスキルを学ぶ機会でもあります。
そして、毎年2月に学校に求人をくださる企業の方や保護者の方なども参加される
卒業研究発表会で、その成果を発表します。
(昨年度の卒業研究発表会の様子はこちらから)
私みなとが担当している卒業研究班は食品の機能性について検討しています。
具体的には、香辛料の成分が歯周病菌や唾液アミラーゼ活性に及ぼす影響を調べようと
しています。
本日は唾液アミラーゼ活性の検討を行っていましたが、ホールピペットと呼ばれる
正確に容量を量るためのガラス器具を扱う様子も板についてきて、技術がきちんと
修得できていることが伺えます。
昨日は歯周病菌の培養(菌を増やすこと)を行い、本日観察すると白濁しており、菌の
増殖が確認できました。細菌学的検査の技術も着実に修得しています。
S君(1枚目の写真の左側と2枚目の写真に写っている学生)は先週の金曜日に、特殊な
条件下で化学物質を合成したり、脱臭や脱色といった精製を行ったりする技術力を持ち、
医薬品や機能性食品等の開発や製造・精製を行っておられる企業に内定しました。
そこで、S君に卒業研究について聞くと、
『細菌学的検査は基礎化学実験でも行いましたが、卒業研究ではより高度な技術を学ぶ
ことができています。さらに、実験計画の立て方など新たに学ぶことがたくさんあり、
卒業研究は本当に楽しいです。内定することもでき、技術力を向上させたいという意欲が、
より一層大きくなっています。』
と話してくれました。
さらに、就職活動や内定についても聞くと
『内定することができ、本当にうれしいです。就職活動を始める前は、どのように
自己アピールをしたら良いのかも分からず、不安でしたが、履歴書の書き方も面接対策も
マンツーマンで指導してもらえたので、安心して就職活動に取り組みことができました。
少人数なので、ちょっとした疑問や不安も気軽に相談できる化学分析コースで本当に
良かったと思います。』
とコメントしてくれました。
就職活動も地道な努力の積み重ねで、内定というゴールにたどり着きました。
本当におめでとう!!
卒業研究も着実にデータを積み重ねて、卒業研究発表会という晴れの舞台で、
大きな花を咲かせましょう!
by みなと