2016.02.20
本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の
「化学分析コース」があります。週末を活用することで、平日の学科と
同様に2年間で卒業することができ、毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業
責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格も卒業と同時に全員が
取得することができます。
このコースに在学する学生の入学目的は、例えば、技術職への就職や転職、
現職でのキャリアアップやスキルアップ、勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に
必要な国家資格の取得など多彩です。そして、多種多様な目的に対応するため、
1学年あたりの定員を20名として、少数精鋭で開講しています。
さて、化学分析コースの本年度の授業も残すところ、あと2日となりました。
先週のブログでもご紹介したように、2年生は卒業論文の提出を無事完了して、
いよいよ卒業に向けて、カウントダウンと言ったところです。
そのような中、本日、最終講義が行われた科目の1つに准講師のH先生がご担当の
「化学分析法IV」があります。
この科目は、1年前期開講の「化学分析法I」から2年後期開講の「化学分析法IV」まで、
大きく4つに分けて、化学分析の初歩から応用までを網羅しています。
1年生の時は実験器具の名称や扱い方から始まり、ろ過や抽出といった基本的な実験操作
について学び、2年生では様々な試料に対する前処理の仕方や分析結果の読み取り方など、
より実践的な内容について学びました。
この写真は1年生の時に、固体試料中の成分を抽出する時に用いるソックスレー抽出器
という実験器具について説明を聞いている様子です。
実物を見せることで、分かりやすい授業を目指しています。
また、担当されているH先生は大手塗料メーカーで分析部門を立ち上げるなど、40年間に
わたり化学分析に携わってこられました。
このように、初歩から実務まで無理なく段階的に学ぶことができ、さらに実務経験の豊富な
教員から、実務に通じる内容を学べたり、実務に関する相談ができたりすることも、
化学分析コースの魅力と言えます。
2年間かけて積み上げてきた「化学分析法」の最後の授業は、先日行われた定期試験の
返却と解説でした。
試験の解説を通して、さらに理解を深めてほしいとの思いから、図を書くなどして
熱のこもった説明でした。
その思いが伝わっているのだと思いますが、学生たちも真剣に聞いています。
授業後に学生に感想を聞くと
『本格的に化学を学ぶのは初めてだったので、入学当初は不安もありましたが、
この科目をはじめ、全ての授業や実験が初歩から積み上げていくように進んだので、
助かりました。学んだ知識や技術を、これから活かしていきたいです。』
『H先生はもちろん、その他の先生方も実務経験が豊富で、実体験の話を聞けることが
楽しく、とても印象に残っています。教科書の内容だけではなく、実務的な内容も
学べたので、化学分析コースに入学して、良かったです。』
と話してくれました。
明日で化学分析コースでの授業もラストです。最後まで貪欲に学んで、それぞれの、
これからの糧にしてほしいと思います。
そして、明日はみんな笑顔で、ラストを締めくくりましょう!
by みなと