せんせのブログ

土日学科の2年生、2年間の授業終了!

2017.02.26

本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「化学分析コース
(平成29年度入学生からは分析化学応用学科)」があり、技術職への就職や転職、現職
でのキャリアアップやスキルアップ、勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な
国家資格の取得などの様々な入学目的を持った学生が在学しています。

このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、化学分析コース(平成29年度
入学生からは分析化学応用学科)は、1学年あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講
しています。
また、土曜日・日曜日の通学で、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格
も卒業と同時に全員が取得することができます。


すでに平日学科の今年度の授業は終了していますが、土日のみ登校する化学分析コース
(平成29年度入学生からは分析化学応用学科)の学生は今週末が最終の授業でした。
つまり、2年生にとっては本校での最後の授業日だったわけです。

そのような最終授業日に行われた科目の中の1つに非常勤講師のH先生が担当しておられる
「化学分析法IV」がありました。
この科目は、1年前期開講の「化学分析法I」から2年後期開講の「化学分析法IV」まで、
大きく4つに分けて、化学分析の初歩から応用、実務までを網羅しています。
1年生の時は実験器具の名称や扱い方から始まり、ろ過や抽出といった基本的な実験操作
について学び、2年生では様々な試料に対する前処理の仕方や分析結果の読み取り方など、
より実践的な内容について学びます。

また、担当されているH先生は大手塗料メーカーで分析部門を立ち上げ、40年間にわたり
化学分析に携わってこられた方です。
このように、初歩から実務まで無理なく段階的に学ぶことができ、さらに実務経験の豊富な
教員から、実務に通じる内容を学べたり、実務に関する相談ができたりすることも、
化学分析コース(平成29年度入学生からは分析化学応用学科)の魅力と言えます。

2年間かけて積み上げてきた「化学分析法」の最後の授業は、先日行われた定期試験の
解説でした。
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試験の解説を通して、さらに理解を深めてほしいとの思いから、図を書くなどして
熱のこもった説明でした。
その思いが伝わっているのだと思いますが、学生たちも真剣に聞いています。


全ての授業が終了した後で教室をのぞくと、学生たちが名残惜しそうにおしゃべりしたり、
写真を撮ったりしていました。
そこで、担任である私みなとも学生たちと写真を撮りました。下の写真は、その中の1枚
ですが、こうして見てみると、それぞれの学生にドラマがあったなぁと、つくづく思います。
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写真の左側から、Kくん、Sさん、私みなと、Tさん、Nさん、Tくんです。

写真に写っている学生たちに2年間の感想を聞いてみました。
お父様が経営しておられる会社の維持・発展に必要な「毒物劇物取扱責任者」などの
化学の資格を取得することを目的に入学したKくんは
『会社からの指示とは言え、仕事との両立には不安もありました。でも、この学科
には仕事と両立するための様々なサポート体制があり、先生方も親身になって支えて
くださったので、感謝しています。長いようで、あっという間の2年間でした。』

Sさんは自分が納得できる石鹸を自ら作って、多くの方に届けたいとの強い思いから、
「化粧品製造業責任技術者」などの化粧品に関する資格を得るために、横浜から大阪に
引っ越してきました。そして、現在、横浜に待望の工房を建設中です。
『入学前は学業や年齢の面で不安もありましたが、クラスには同じ年齢層の方も多く、
同じ目的で励まし合える仲間がすぐにできたので、安心でした。卒業が夢への第一歩
なので、これからが本当に楽しみです。』

現在はシステムエンジニアとして仕事をしているものの、高校時代に好きだった化学を
もっと勉強してみたいという思いから入学したTさんは
『大好きな化学を学ぶことができて楽しい2年間でした。これからはシステムエンジニア
として、化学反応をシミュレーションするソフトや分析機器の制御システムの開発に
携わることができたら良いなと、夢が広がりました。』

Nさんは派遣社員として働く中で、自分の技能を高めて、活躍の場を広げたいとの思い
から入学してきました。
『初めて化学を学ぶため、入学まではすごく不安でした。しかし、授業も実験も初歩から
始まったので、不安は解消しました。卒業研究ではバイオ技術を深めることもでき、職場
でもバイオ技術に関して、相談を受けるようにもなり、自信につながっています。今後は
正社員への道も含めて検討していきたいと思えるようになりました。』

大学の時に学んでいた化学を活かせる職に就けなかったため、技術を磨き、化学系企業
への就職を叶えることを目的に入学し、見事、その目的を達成したTくんは
『就職活動では、大学と異なりマンツーマンの指導で、履歴書やお礼状の書き方から、
自己アピールの仕方などの面接対策まで見てもらうことができ、本当に助かりました。
学校に届いた求人で内定をいただき、この学校に入学して本当に良かったです。』
と感想を聞かせてくれました。

このように化学分析コース(平成29年度入学生からは分析化学応用学科)に集う学生の
入学目的は多彩ですが、それぞれが自分の目的に合わせて、この2年間を全力で駆け
抜けていったように思います。
学生たちの言葉からも、充実した2年間だったことが伺え、担任としても、授業や卒業
研究を担当した講師としても、とてもうれしい日となりました。
次に会うのは卒業式の当日。元気に会いましょう!

by みなと