2017.06.09
本校では毎年7月、学園祭である「分化祭」(分析化学のお祭り)を開催しています。
今年も7月8日(土)の開催に向けて、学生たちが本格的に動き始めました。
(昨年度の分化祭の様子はこちらから)
そのような中、昼休みに資料室をのぞくと、広報委員会のメンバーが集まっていました。
本校の広報部長「ふらすこーズ」(未だに卒業できない学生という噂も・・・)も
打合せに参加して、何やら活発な議論が行われています。
(ふらすこーズが気になった方は、こちらをチェック!)
広報委員会は、化学の楽しさや私たちの生活における重要性などを学生目線で伝え、
また、本校で頑張っている学生の様子をより多くの皆さんに知っていただくために
活動している学生主導の委員会です。
そんな広報委員会の本日の議題は「分化祭での広報委員会主催の企画展示について」
です。
好評を博した昨年度を越える展示を作り上げるという目標を掲げ、どんな内容に
するか、当日に向けての準備スケジュールはどうするかなど、みんなで意見を出し
合って、計画を練っていました。
学生たちからは
『自分たちが楽しみながら、昨年度を越える展示を作り上げるという目標を達成したい
です!そして、本校の楽しいところや魅力をたくさんの方に知ってもらいたいです。』
『広報委員会に参加したことで、何かを作り上げるには計画を立てるところが大切である
ことを学びました。メンバーも楽しい方が多いので、参加して良かったです。』
といったコメントがありました。
ふらすこーズと広報委員会の学生たちが作り上げる企画展示がどのようなものになる
のか、今から楽しみですね。
分化祭の詳細は決まり次第、本校HPなどでご案内しますので、興味を持たれた方は
是非、お越しください。
人々の安全・安心を守ったり、新しいものを生み出したりするために不可欠な分析化学
という技術を学ぶ本校では、1年生で基礎的な知識と技術を学び、2年生では応用的・
専門的な知識と技術を学んでいきます。
現在、有機テクノロジー学科の2年生は、様々な有機材料の合成(化学のもの作り)
方法と、それら材料の分析(成分などを調べる)方法を学ぶ「機能性有機工学実験」
を通して、実務につながる技術を学んでいます。
本日の実験では、ペットボトルの材料であるポリエチレンテレフタレート、ストレッチ
素材の衣服や合成皮革などに用いられるポリウレタンなどの身近な有機材料の構造や
特性を調べるための方法を学んでいました。
赤外分光光度計という構造を調べる装置の前では、学生たちが得られた結果とデータ集を
突き合わせて、結果の読み解き方を話し合っていました。
技術だけではなく、自ら考える姿勢も成長していきます。
こちらは熱分析装置という素材の熱特性(熱による構造の変化、例えば溶ける温度など)
を調べる装置に試料を入れているところです。
プラスチック材料から医薬品原料まで幅広い有機材料の開発・製造を行っている企業に
内定している有機テクノロジー学科2年のKくん(熱分析装置の写真で左端にいる男子
学生)は
『様々に形を変える有機材料は本当に面白いと思いますし、その有機材料を扱う企業に
内定できて、本当にうれしいです。採用は品質管理職ですが、将来は素材開発にも携わり
たいと思っています。今日の実験は品質管理にも、研究開発にも必要になる分析方法
なので、仕事につながっている実感があり、すごく楽しいです。』
と感想を話してくれました。
好きな実験を仕事にできる分析化学という技術を学ぶ本校だからこそ、1つ1つの技術
や知識が将来の夢につながっています。
いつの日か、新しい材料の開発という夢を実現したKくんの姿を、このブログでお伝え
できることを私も楽しみにしています。
by みなと