2017.10.21
今日は「第1回土曜化学実験会」を開催しました。
土曜化学実験会は、本校で平成14年度より年2回程度開催しています。
中学校や高校の先生方や生徒の皆さんが
日頃、接する機会の少ない化学実験を行う会員制のイベントです。
毎年ご好評をいただいており、今回も多数のご参加をいただきました。
先生方にとっては、授業や、クラブ活動等の参考のために
また、生徒さんは実際に実験をすることで授業や教科書だけでは味わえない、
化学の面白さ、楽しさを実感できる機会です。
今回の実験テーマはこちらの3つでした。
・ブクブク泡で色変化
・銅製葉脈標本を作ろう!
・化学マジック!1+1は何になる?
1つ目の実験「ブクブク泡で色変化」では
ドライアイスや入浴剤を使って指示薬の色の変化を観察しました。
試薬を加えてアルカリ性にした水溶液に指示薬を加えると、液性に応じていろいろな色に変化します。
指示薬とは水溶液のpHによって色が変化する試薬のことです。
指示薬を加えた後ドライアイスを加えると・・
水とドライアイス(固形二酸化炭素)が反応して、炭酸ができました。
写真では伝えにくいことが残念ですが、
液性の変化に応じて徐々に変化してく様子を観察していただきました。
参加していただいた方とともに、発泡する様子や鮮やかな色の変化に会場の雰囲気も盛り上がりました。
アイスクリームなどを買うと店員さんがドライアイスを入れてくれます。
ドライアイスには冷たい以外にも、面白い性質があったのですね。
続いて2つ目の実験は「銅製葉脈標本を作ろう!」です。
葉っぱをある試薬で煮た後、歯ブラシを使って葉脈だけを残した状態を作ります。
次に3種類の試薬に葉脈だけを残した葉っぱを順番に浸し、めっきしました。
めっきとは、物体の表面に金属膜を形成する技法のひとつです。
日用品や自動車部品など私たちの身の回りでも使われています。
今回は電気を使わない化学的な方法で葉っぱをめっきしました。
めっきが施されていく過程での葉の色の変化に注目するだけでなく、
葉脈標本が完成すると葉のつくりも観察できる、充実の実験内容でした。
最後の実験「化学マジック!1+1は何になる?」では、
水とお酒の成分でもあるエタノール、2種類の液体を混合して、体積の変化を観察していただきました。
ぴったり50 mLずつ測って混ぜたはずですが、
混合溶液の体積は100 mLにならないという不思議を体験していただきました。
種明かしをすると、少しムズカシイのですが・・・
通常分子と分子の間にはすき間があいています。
今回使用した水とエタノールはお互いにくっつきやすい性質を持っており、
混合するとお互いのすき間を埋め合わせるように混ざるため、100 mLより体積が小さくなったというわけです。
参加した高校生からは、
「学校で習った内容を楽しく復習できてよかったです」
「化学的な方法でのめっきをいつかしたいと思っていたので勉強になりました」
「ドライアイスを使って色の変化を見れたことが楽しかったです」
先生方からは
「様々に発展させられる実験で今後の授業に役立つと感じました」
などの感想をいただきました。
短い時間でしたが、
皆さんに、満足いただけたようで教員も嬉しく思います。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
今回は本校の在学生も協力してくれ、実験のサポートに実験室への案内に大活躍でした。
協力学生のみなさん、ありがとうございました。
今回参加できなかった方も、本校主催の実験会はまだまだ続きます。
次回の土曜化学実験会は、平成29年12月9日(土)です。
今回とは異なる実験テーマをご用意してお待ちしています。
(詳しくはこちらをご覧ください。)
少しでも気になった方、お気軽にご参加ください。
当日お会いできることを教員一同楽しみにしています。
by かもみーる