2017.10.22
この写真は土曜日・日曜日開講の「分析化学応用学科」1年生の授業「生物化学」の様子です。
本校では、社会人や大学生など、平日に通学できない方を対象とした、土曜日・日曜日開講の
「分析化学応用学科」を設置し、技術職への就職・転職、現職でのキャリアアップ、勤務先や
自身が経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得など、多様なニーズに対応しています。
週末のみの開講ですが、2年間の通学で卒業が可能で、卒業と同時に無試験で3つの国家資格
(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者)を全員が取得
できることは平日開講の学科と同様です。ただ、学生がこの学科での学習内容を活かしたいと
考えている職業分野は、環境・材料・食品・医薬品・バイオ・化粧品・有機合成...等と幅広く、
それらの業界ニーズにも対応するために、入学定員を20名として少数精鋭で開講しています。
バイオ分野の仕事には、化学ではなく生物学の知識が必要と考えている方が少なくありません。
生物の最小単位が細胞だという生物学に対し、今日の授業「生物化学」では、この最小単位は
あくまで原子や分子であって、生き物自身も、そして細胞や遺伝子も、体の中で起こっている
反応もすべて化学的に説明できるというものです。つまり、体の中では全てが化学物質として
様々な反応をしますので、バイオの分野では「化学的に理解すること」が必要不可欠なのです。
例えば、お弁当やお菓子を購入する際に、食品成分表を見る方もいると思いますが、そこには
表示義務のあるエネルギーやタンパク質、脂質、糖質(炭水化物)、塩分のほかミネラル等が
記載されていますが、今日の授業は、糖質の種類や性質、その分析方法についての講義でした。
午後の実験は、食品や医薬品にも含まれる「鉄分」について、先日から使用方法を学び始めた
分析機器を用いて分析を行う予定にしていましたが、学校所在地に台風接近に伴う暴風警報が
発令されたため、午後からの実験は休講となりました。その様子は後日紹介したいと思います。
来週には、また元気な学生たちの姿が見られることを楽しみに、
そして、この台風による被害が生じないよう、念じております。
by あずみ