せんせのブログ

【土・日開講「分析化学応用学科」】実務に直結した「分析機器」のスキルを修得!

2017.11.19

本校では、1年次に主要な分析機器の取り扱いが全て修得できるカリキュラムとなっています。
今日は、「分析化学応用学科」の1年生が実験に取り組む様子について紹介したいと思います。

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本校では、社会人や大学生など、平日に通学できない方を対象とした、土曜日・日曜日開講の
「分析化学応用学科」を設置し、技術職への就職・転職、現職でのキャリアアップ、勤務先や
自身が経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得など、多様なニーズに対応しています。

週末のみの開講ですが、2年間の通学で卒業が可能で、卒業と同時に無試験で3つの国家資格
(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者)を全員が取得
できることは平日開講の学科と同様です。ただ、学生がこの学科での学習内容を活かしたいと
考えている職業分野は、環境・材料・食品・医薬品・バイオ・化粧品・有機合成...等と幅広く、
それらの業界ニーズにも対応するために、入学定員を20名として少数精鋭で開講しています。

1年生は本日の「機器分析化学実験」で、原子吸光光度計の取り扱い方法について学びました。
原子吸光光度計は、金属元素の量や濃度を測定(定量分析)することができる分析機器ですが、
以下のように様々な業界での実務に利用されています。

   ・環境分野 ・・・・・・・・ 水質・土壌・大気に含まれる有害金属濃度の測定 など
   ・材料分野 ・・・・・・・・ 金属材料の組成分析、不純物測定による品質管理 など
   ・食品分野 ・・・・・・・・ 食品中の栄養成分分析、食品添加物の安全性試験 など
   ・医薬品分野 ・・・・・・ 医薬品中の不純物分析、薬局方等への適合性試験 など
   ・化粧品分野 ・・・・・・ 化粧品の安全性試験、化粧品素材を含む品質管理 など
   ・有機合成分野 ・・・・ 化成品の品質管理、各種原料基準への適合性試験 など

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前述のように、分析化学応用学科の在校生が卒業後に希望している進路は多種多様ですので、
各分野での活用事例も紹介して、学生個々のモチベーションを高めることも意識しています。
(上の写真は、原子吸光光度計を用いた各分野での分析事例などを紹介している様子です。)

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実験を終えたKさん(上の写真)の感想です。
(写真はこの原子吸光光度計で使用する、高圧ガスボンベを取り扱っている際の様子です。)

 『機器の説明中で、金属分析が様々な分野で必要であるという話題がありました。
  中には私が進みたいと思っている化粧品分野もあり、初めて知って驚きました。
  実験への意欲も高まり、原子吸光光度計への理解も深まりました。これからも、
  仕事に役立つ様々な分析方法について、しっかり修得していきたいと思います。』

今日は、この原子吸光光度計を用いた1回目の実験で、授業で学んだ機器の構造や原理の復習、
取り扱い方法の修得を主な目的とした実験でしたが、2回目は機器を実践的に取り扱う実験を、
3回目は実際のサンプル(食品)を前処理して行う実験へと、徐々に、そして着実にステップ
アップしていきます。分析機器に多く触れ、慣れて覚えて、確実にスキルを身に付けましょう!

by あずみ