2017.12.02
「分析化学応用学科」は、平日の学科には通学できない方を対象とした週末(土曜・日曜)開講の学科です。
この学科は、平日に通学する学科と同じで「2年間で卒業すること」が可能です。
卒業と同時に取得できる資格も平日に通学する学科と同じです。
・毒物劇物取扱責任者
・化粧品製造業責任技術者
・化粧品総括製造販売責任者
この学科に在籍する学生は、高校卒業後すぐに入学する方はもちろん、大学とのダブルスクールや
現在企業に勤めている社会人の方、事業拡大を考えている経営層の方も入学しています。
この学科は平日の各学科で学ぶ「環境・材料・バイオ・食品・医薬品・化粧品・有機合成など」
について総合的に学ぶことができ、多種多様な分野に応用の利く人材の育成を行っています。
また、この学科は学年定員20名の少数精鋭で開講していますので、学生一人一人に合った指導を
行うことができます。
1年生は、先週に引き続いて分析機器である「原子吸光光度計」を使った実験を行いました。
先週までは、分析機器の基礎的な実験を行いましたが、
今週は「原子吸光光度計」を使って食品中に含まれるカルシウムの定量を行いました。
↑これが今日の実験で使用した食品です。
実際のサンプルを分析する際は、余分な成分を取り除くなどの前処理が必要です。
みなと先生から前処理の方法を学びました。
まずは、食品を乳鉢ですりつぶします。
すりつぶした試料を、るつぼという容器に入れて、バスバーナーで強熱して、完全に灰の状態にします。
こうすることで、測定を妨害する成分を除去することができ、正確な分析が可能になります。
この後、灰の中のカルシウムを溶液中に溶かし出して、測定用の試料を作りました。
そして、原子吸光光度計でカルシウムの濃度を測定しました。
実験を終えたM君に声をかけると、
「本日は初めて、固形の食品の成分を分析する実験を行いました。」
「食品には固形物が多いので、興味を持って実験に取り組みました。」
「特に、電気炉を使った灰化という前処理を初めて行ったので、
これまで以上に食品分析の実務を体感することができました。」
「また、塩分や糖分、油分が多い食品では、過剰な成分を除去する必要が
あることも知りました。」
「将来は食品分野で分析の仕事をしたいと思っているので、
測定の前に行う前処理の大切さが分かったことは勉強になりました。」
とコメントしてくれました。
分析化学応用学科では、週末(土曜・日曜)だけ通学して平日の4つの学科の内容を身につけていきます。
今日のM君のように、各分野に必要な知識と技術を身につけていきます。
by バッテン