2017.12.24
「分析化学応用学科」は、平日の学科には通学できない方を対象とした週末(土曜・日曜)
開講の学科です。
在籍している学生は、高校卒業後すぐに入学する方はもちろん、大学とのダブルスクールや
現在企業に勤めている社会人の方、事業拡大を考えている経営層の方も入学しています。
学年定員20名の少数精鋭で開講していますので、学生一人一人に合った指導を行っています。
本校で学ぶ分析化学の知識と技術が活かされている分野はとても広いです。
そのため、平日に通学する学科では「環境・材料・バイオ・食品・医薬品・化粧品・有機合成」
などを学科毎に分けて専門的内容を指導しています。
しかしながら、分析化学応用学科では、これらの専門的内容を総合的に学ぶことができ、
多種多様な分野に応用の利く人材の育成を行っています。
平日に通学する学科の専門的内容を2年間で学ぶわけですが、入学してからすぐに専門的な内容
を学ぶのではなく、基礎からじっくりと学ぶことができるカリキュラムになっています。
化学初心者の人にとってもハードルは低くなっています。
また、卒業と同時に無試験で取得できる資格も平日に通学する学科と同じです。
・毒物劇物取扱責任者
・化粧品製造業責任技術者
・化粧品総括製造販売責任者
今日は、分析化学応用学科の今年最後の登校日で、2年生は卒業研究を行いました。
卒業研究では、入学から今までに学んだ分析化学の知識や技術を活かして学生達が興味を
持っている分野の研究を行います。
この卒業研究班はアスコルビン酸(ビタミンC)を使った実験をしています。
Uさんは卒業研究について次のように話していました。
「卒業研究が始まるまでは、実験があまり得意ではありませんでした。」
「しかし、卒業研究では今までに学んだ内容の応用を行うことができます。」
「卒業研究を行うことで、今までに学んできた内容をよく理解できるようになりました。」
また、同じ班のSくんは、
「このHPLCを使った実験がとても面白いです。」
「卒業研究が終わったらHPLCに実験ができなくなるので、家に持って帰りたいくらいです。」
と言っていました。
卒業研究でHPLCを熟知したことで、もっと実験を行いたいという気持ちがあふれている様子で
した。
別の卒業研究班で、薬物放出機能を有した医療用材料に関する研究を行っているNくんは、
「卒業研究で、実験計画の立案から、実際の実験、データ処理、そして発表準備などを行う
ことで研究の段取りが身についきました。」
「卒業研究で身につけたことを企業に入ってからも活かしたいです。」
と前向きなコメントをしていました。
卒業研究発表会の詳細は以下でご紹介しています。
https://www.bunseki.ac.jp/news/event/post_56.html
ご興味のある方はぜひ、ご覧ください。
2年生が卒業研究を行っている頃、1年生は機器分析化学実験のガイダンスを受けていました。
分析化学応用学科は少人数制なので、1年生と2年生が同じ実験室で実験を行うことも多く、
1年生は日頃から2年生の卒業研究の様子を興味津々で見ていました。
そこで、1年生に卒業研究でどんなことを研究してみたいか聞いたところ、
「食品の発酵に関する研究を行いたい。」
「有機合成に関する研究を行って商品開発に活かしたい。」
などなど、ここではご紹介できないくらいに色々な希望が出てきました。
1年生は今から、卒業研究を心待ちにしているようでした。
次週の土曜日、日曜日は分析化学応用学科も冬休みです。
年明けに学生たちの学習意欲に満ちた表情を見ることが今から楽しみです。
by バッテン