2018.01.13
「分析化学応用学科」は、平日の学科には通学できない方を対象とした週末(土曜・日曜)開講の学科です。
在籍している学生は、高校卒業後すぐに入学する方はもちろん、大学とのダブルスクールや
現在企業に勤めている社会人の方、事業拡大を考えている経営層の方も入学しています。
学年定員20名の少数精鋭で開講していますので、学生一人一人に合った指導を行っています。
本校で学ぶ分析化学の知識と技術が活かされている分野はとても広いです。
そのため、平日に通学する学科では「環境・材料・バイオ・食品・医薬品・化粧品・有機合成など」
を学科毎に分けて専門的内容を指導しています。
しかしながら、分析化学応用学科では、これらの専門的知識を総合的に学ぶことができ、
多種多様な分野に応用の利く人材の育成を行っています。
平日に通学する学科の専門的内容を2年間で学ぶわけですが、
入学してからすぐに専門的な内容を学ぶのではなく、
基礎からじっくりと学ぶことができるカリキュラムになっています。
化学初心者の人にとってもハードルは低くなっています。
卒業と同時に取得できる資格も平日に通学する学科と同じです。
・毒物劇物取扱責任者
・化粧品製造業責任技術者
・化粧品総括製造販売責任者
今日、1年生は高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を使った実験を行いました。
先週はHPLCの基礎的な内容を実験で学びましたが、
今週はHPLCの実験を行うとともにメンテナンス方法も学びました。
分析化学者は、試験管やビュレットなどのガラス器具と反応試薬を使った「手分析」という分析方法と
HPLCのような分析機器を使った「機器分析」の両方の技術を修得しています。
本校ではその両方を学ぶカリキュラムになっており、特に「機器分析」の技術は多くの企業で必要とされています。
分析機器を使用できるだけで、就職に有利になりますし、入社後の待遇も異なります。
その分析機器も使っていると故障などのトラブルが起こります。
その度に、機器を購入した企業から修理担当者を呼んでいると
修理が完了するまで、分析機器を使用することができません。
その間、業務に支障が発生します。
簡単なトラブルは使用している分析化学者が対応できることが一番良いので、
本校では分析機器の使用方法だけではなく、
分析機器を使っていてトラブルが起こった際の対応方法についても学習します。
今日の実験で分析機器のトラブルシューティングを学んだ学生は次のように言っていました。
「HPLCの送液ポンプが不調の場合の対処方法を教わりました。」
「現場で装置にトラブルがあった時に自ら対応できるスキルの大切さを学びました。」
「このような実践で役立つスキルをどんどんと修得していきたいです。」
また、他の学生は
「HPLCの外観と違って、ポンプの吸引・吐出部の構造がシンプルであることに驚きました。」
「説明を聞くまでは、メンテナンスなど自分には無理だろうと思っていました。」
「しかし、実物を見ながら説明を聞いて、自分でもできそう!と分かったことが良かったです。」
1年生はこれからも様々な分析機器のトラブルシューティングを身につけて、
卒業までには分析機器のスペシャリストになっていきます。
by バッテン