2018.05.17
本校では、実験を中心としたカリキュラムに基づいて日々授業を行っています。
そのため、1年生の前期から試薬の扱い方、
ガラス器具の使い方、分析機器の操作方法などを学びます。
日々の授業、実験を通して分析化学者を目指して、少しずつ知識を蓄えていきます。
今日は、基礎化学実験での医薬品の中間体の合成に取り組んだ様子をお伝えします。
基礎化学実験では、日常生活でも触れる機会のある身近なものを
テーマとして扱い、分析技術を学びます。
ビーカーや三角フラスコなどの実験器具も正しく扱っていきます。
今回のテーマはアセチルサリチル酸の合成です。
日頃は耳にすることが少ない化合物かもしれませんが、
アセチルサリチル酸は頭痛薬や風薬の成分のひとつで、
アスピリンという商品名で知られています。
本校には医薬品に関わる仕事に就きたい!や
ものづくりが好き!といった思いを持って入学する学生も多くいます。
そういった学生にとっては、今日の実験は目標へ向かって実学を学ぶ第一歩です。
まだまだ慣れない操作もありますが、ひとつひとつ丁寧に実験操作を進めています。
結晶が析出する様子を観察し、
白色固体を確認した際には、合成ができた!と実感できたようでした。
実際の手順ではさらに合成した白色固体を、より純度の高いものにするために、
再結晶という精製操作を行いました。
実験をした学生は、
「実際に結晶が析出してきた時は、なんだか嬉しくなりました。」
と二つの化学物質を反応させて新しい物質が合成できたことに
感動した様子でした。
1年生は、これから様々な実験を通して、分析化学の知識を学びます。
実際に中間体の合成を行った今日は、その初めの一歩だったかもしれません。
「分析する」だけでなく、ものをつくりあげる「合成」の面白さも感じながら、
明日へ大きく一歩、踏み出していきましょう。
by かもみーる