2018.06.09
基礎化学実験では身近なものをテーマにした実験を行うため、化学初心者の方でも
化学への興味を深めながら、化学分析の基礎的な技術や知識をスムーズに身に
つけることができます。
まずは、1年生のはじめに、このような基礎化学実験を行う「分析化学応用学科」
についてご紹介します。
「分析化学応用学科」は、平日の学科には通学できない
社会人や大学生等を対象とした週末(土曜・日曜)開講の学科です。
この学科では、平日の学科で学ぶ環境・材料・バイオ・食品・医薬品・
化粧品・有機合成等の専門分野を総合的に学ぶことができ、
多種多様な分野に応用が利く人材の育成を行っています。
また、週末だけの通学ですが、以下は平日の学科と同様です。
・2年間で卒業が可能
・毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格
を卒業と同時に無試験で取得することが可能
この学科に在籍している学生は、入学目的も様々です。
事業の継続や拡大に必要な国家資格の取得を目的とする経営層の方、
現職でのスキルアップや技術職への就職・転職を考えている方、
さらに就職活動を見据えて技術力を高めるために
大学生も入学してきます。このような多様な目的に対応するため、
学年定員20名の少数精鋭で開講しており、学生一人一人に合った指導を行っています。
本日、1年生は医薬品の合成に挑戦しました。
合成した医薬品は、頭痛薬や風邪薬に使われている
アスピリン(アセチルサリチル酸)という物質で、私たちの身近にある薬の成分の1つです。
学生たちは、身近にあるものの、少し難しいそうな医薬品をテーマにした
実験ということもあって、いつも以上に興味津々で楽しそうに実験に
取り組んでいました(上の写真)。
アスピリンの結晶が出てきたとき(上の写真)には、学生たちは
「すごい!すごい!」とみんな少し興奮気味でした。
化学の面白さを実感してくれいる様子で、私しろいるかも、
とてもうれしくなりました。
上の写真の白い結晶が、実際に学生たちが合成したアセチルサリチル酸です。
たくさん回収できたので、学生たちもうれしそうでした。
また、学生たちは先週行ったガイダンスで実験の目的や方法について
しっかり予習できているため、初めて行う合成実験を手際よく進めていました(上の写真)。
学生たちに今日の実験の感想を聞いてみると、
「医薬品に興味があったので、今日の実験はとても楽しくできました。
合成は初めてだったけど、実際に実験することで医薬品の合成が
どのように行われているのかよく理解することができました。」
「合成は難しいとのイメージがありましたが、実験ガイダンスで
予習ができていたので、スムーズに実験を進めることができました。
また、今日のような身近な素材の合成にも挑戦してみたいです!」
といった感想を聞くことができました。
「分析化学応用学科」では、今日のような医薬品の合成だけでなく、
環境・材料・食品・バイオ・化粧品などの実験でも身近な素材を
テーマにした実験を行うため、毎回興味をもって楽しく実験に
取り組むことができます。
その中で様々な技術や知識を吸収して、分析化学者として大きく
成長していって下さいね。
By しろいるか