2018.07.01
分析化学応用学科の1年生は国家資格「化学分析技能士」の実技試験対策にもなる
定性分析実験が本日からスタートしました。
初めて行う定性分析実験にちょっと緊張しつつも、楽しそうですね。
このように資格試験の対策にもなる授業や実験が行われている分析化学応用学科とは
どのような学科なのか、ご紹介します。
本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「分析化学応用学科」
があり、技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、勤務先や
自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの様々な入学目的を持った
学生が在学しています。
このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、分析化学応用学科は、1学年
あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
また、土曜日・日曜日の通学で、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格
も卒業と同時に全員が取得することができます。
技能士とは、働く上で必要な技能が一定レベル以上修得できていることを検定し、達成
できている者に対して、国家資格を与える制度です。そのため、技能士の資格試験には
実技試験があります。また、その種類は128種類ありますが、その中に「化学分析」
があります。
このように化学分析技能士は化学分析の技術力を証明してくれる唯一の国家資格なので、
分析化学応用学科では、その取得を推奨しています。
化学分析の中には、目的とする物質の性質を利用してサンプル中にあるか否かを判別
する定性分析と、目的とする物質がサンプル中にどれくらいの濃度含まれているのか
を調べる定量分析があります。
そのため、化学分析技能士の実技試験でも定性分析と定量分析の2つの課題が出題
されます。
これまでの基礎化学実験を通して、化学分析に用いる様々な実験器具の扱い方を学んだ
分析化学応用学科の1年生は本日から、化学分析技能士の実技試験の課題でもある定性
分析実験に取り組み始めたのです。
初めての実験なので、1つ1つの手順を、演示実験を交えて説明しながら、進めていきます。
説明を聞いた後は、各自、自分のペースで実験を進めていきます。
1人1セットずつ定性分析実験に必要な実験器具を取り揃えて、自分のペースで技術を
修得していくことができるのも、少人数制の分析化学応用学科の魅力と言えます。
これまで無機定性分析法という授業で知識を学んできた学生にとって、知識と技術が
結びつく瞬間でもあります。
それだけに学生たちからは
『これまで知識として学んできたことを、実験によって実際に見ることができて、理解が
一気に深まりました。予備知識があったからこそ、実験も楽しかったです。』
『色変化などは授業では漠然としていたのですが、実験をすることでよく分かりました。
ただ、実験を成功させるための様々なコツもあることが分かったので、実験を通して
しっかりと覚えていきたいです。』
『実験を通して技術力を蓄えて、来年の技能士の受験を考えてみたいと思います。』
などといったコメントがありました。
1年生の間に化学分析技能士の実技試験課題である定性分析も定量分析も全て実験を
行いますので、1年生が終わる頃には実技試験対策ができている状態になります。
2年生の夏には化学分析技能士3級の試験を受けて、技術力の証明を手に入れてほしい
と思っていますので、今は着実に技術を修得していってくださいね。
by みなと