2018.07.08
分析化学応用学科の2年生は化学のものづくりである化学合成の実験に挑戦し、
ルミノールの合成に成功しました。
まずは、成分を調べる分析技術と化学のものづくりに必要な合成技術の両方を、2年間、
土曜日・日曜日のみの通学で学ぶことができる「分析化学応用学科」についてご紹介
します。
本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「分析化学応用学科」
があります。週末を活用することで、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格も
卒業と同時に全員が取得することができます。
この学科に在学する学生の入学目的は、例えば、技術職への就職や転職、現職での
キャリアアップやスキルアップ、勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家
資格の取得など多彩です。そして、多種多様な目的に対応するため、1学年あたりの
定員を20名として、少数精鋭で開講しています。
本日、分析化学応用学科の2年生が合成した「ルミノール」とはサスペンスドラマなどで
血痕を探すために鑑識の方が使っている、あの光る試薬です。
加熱しながら、ポンプで水分を除去しているところです。
写真中央の三角フラスコの黄色い液体の中でルミノールができつつあります。
でき上がった試薬(固形物)をろ過によって回収しています。
回収した黄色い固体が本当にルミノールなのか、この時点では学生たちは半信半疑、
ちょっと不安です。
ルミノールは化学反応によって光る性質(化学発光能)を持っているので、ルミノールの
溶液に化学反応を起こすための試薬を加えると・・・
光りました!(上の写真の中央のビーカー内の青白い光がルミノールの光です)
光ったところを拡大すると、青白く発光していることがよく分かりますね。
光った瞬間、学生たちからは驚きと喜びの歓声が上がりました。
自分たちが合成したルミノールがきちんと発光して、喜んでいる学生たちに感想を聞くと、
『ドラマなどで見聞きしていた試薬を実際に自分たちの手で作ることができ、さらに
光ったので、とても楽しかったです。』
『元々、ものづくりは好きですが、合成という化学のものづくりもおもしろいなと思い
ました。現在、就職活動中ですが、ものづくりを行う製造職も視野に入れて、活動しよう
と思いました。』
とコメントしてくれました。
分析化学応用学科では、このように分析技術だけではなく、合成技術についても学べます。
そのことにより、化学に対する知識も視野も広がりますし、就職活動の幅も広がります。
これも分析化学応用学科の特徴と言えます。このような特徴を存分に活かして、これから
も知識と技術の幅を広げていってほしいと思います。
by みなと