せんせのブログ
牛乳でチーズ作り〜化学の視点で解析する〜
2018.07.12
生命バイオ分析学科2年生は、
今日の実験で牛乳を使ったチーズ作りを行いました。
分析化学の学校でなぜチーズ作りと思われるかもしれませんが、
チーズ作りにも分析化学の要素がきちんと入っているのです。
まずは、温めた牛乳にレモン果汁を入れてしばらくすると、
固体と液体に分離します。
その固体のみを集めて「カッテージチーズ」を作ります。
これは牛乳中のたんぱく質がレモンに含まれる酸と反応し、
固形化する性質を利用したものです。
下の写真は、U君が固体と液体に分離する作業をしています。
「いくつかの牛乳で試しましたが、
たんぱく質の多い牛乳ほどチーズがたくさんできました。
この性質を利用すれば、
牛乳のたんぱく質量を簡易的に測定する事ができそうですね。」
と分析化学者的な視点からコメントをいただきましたw
市販の牛乳を何種類か集めて同じ方法でチーズ作りをしました。
写真は固体と液体に分離した牛乳です。
牛乳をろ過して、固体のみを集めました。
この白いかたまりは、まさにチーズです。
これからそれぞれの牛乳で作ったチーズの重量を測定します。
なお、ビーカーに溜まった薄黄色の液体は、
「ホエー(乳清)」と呼ばれるもので、水溶性のたんぱく質、ミネラル、
ビタミンが多く溶け込んでおり、
栄養価の高い健康食品としても注目されています。
結果として、牛乳を種類別に分けると、できたチーズの量は、
「牛乳、成分調整牛乳、低脂肪牛乳、無脂肪牛乳」では多く、
「加工乳や乳飲料」では少ない傾向にありました。
牛乳は、たんぱく質量が種類によって違いますね。
今回、実験で作った「カッテージチーズ」ですが、
ご家庭でも試されてはいかがでしょうか?
暑い夏はこれから本番を迎えます。
教員一同はそんな暑さには負けずに、
学生を熱くサポートしていきます。
By くるくま