2018.07.29
本校では、平日の学科には通学できない社会人や大学生等を対象とした、
週末(土曜・日曜)開講の「分析化学応用学科」を設置しています。
土曜日・日曜日の時間を有効に活用することで、
化学分析の知識・技術を修得することができ、
平日の学科で学ぶ環境・材料・バイオ・食品・医薬品・化粧品・有機合成等の
専門分野を総合的に学ことができます。
また、週末だけの通学ですが、平日の学科・コースと同様に2年間で卒業でき、
3つの国家資格(毒物劇物取扱責任者、化粧品製造業責任技術者、
化粧品総括製造販売責任者の国家資格)
を卒業と同時に無試験で取得することが可能です。
この学科に在籍する学生は入学目的も様々です。
現職でのスキルアップや技術職への就職・転職を考えている方、
事業拡大を考えている経営層といった社会人の方、
就職活動を見据えて技術力を高める目的で大学生も入学しています。
こういった多様な目的に対応するために、
この学科は学年定員20名の少数精鋭で開講しています。
今日、1年生は本校のすぐそばを流れている「大川」の水がどれだけ濁っているか、
分析機器を用いて測定しました。
私たちにとって身近な川の水を分析するということもあり、
学生たちは以前から今回の実験をとても楽しみにしていました。
また、1年生にとって初めて分析機器を扱う実験でしたが、
前回の「実験ガイダンス」の際に、実験を行う目的、実験の概要、
実験方法などの詳しい説明を学生たちは聞いているため、
化学初心者の学生もスムーズに実験に取りかかっていました。
また、実際に測定する前にも、本校の卒業生で実験指導歴が長い
M木先生(写真中央)から、分析機器を使用する上での注意点や、
操作方法のコツについての説明があり、学生たちも真剣にメモを取り、
疑問点を質問しながら実験に取り組んでいました。
このように「分析化学応用学科」では、身近なものを実験に取り入れながら、
実験についての説明も丁寧に行っていくため、
一見難しそうな実験も興味をもって楽しく取り組むことができます。
今回使用した分析機器は、「紫外可視分光光度計」(上の写真)というもので、
多くの業種や分野で使われています。
本校では、この紫外可視分光光度計の他にも
原子吸光光度計・ガスクロマトグラフ・高速液体クロマトグラフ・赤外分光光度計・
示差走査熱量計・蛍光分光光度計といった数多くの分析機器の取扱い方法を学びます。
そして「大川」の水のサンプリングを行い(上の写真)、
その後、分析機器で測定する前に必要となる試料の前処理を行って、
紫外可視分光光度計を用いてサンプリングした試料を測定をしました。
1年生に今日の実験の感想を聞いてみると、
「身近な川の水を分析する実験だったので、とても興味をもって楽しく
実験をすることができました。説明もとても丁寧でわかりやすかったです。
データの処理の仕方についてもよく理解できたので、
とても充実した時間を過ごすことができました。」
「以前から分析機器を使う実験を楽しみにしていました。
機器の扱い方のコツや細かい注意点など、とても参考になることばかりでした。
今後の実験もとても楽しみにしています!」
といった感想が聞くことができました。
学生の皆さん、これからも多くの種類の分析機器を扱っていきます。
一つ一つの実験を大切にして、立派な分析化学者になって下さい。
我々教員もしっかりサポートしていきます!
By しろいるか