2018.08.04
「分析化学応用学科」では、様々な実験を行いますが、
それぞれの実験が互いにリンクしています。
そのため、実験を行うごとに分析技術に対する
理解が深まっていきます。
このような特徴がある「分析化学応用学科」は、
平日の学科には通学できない社会人や大学生等を対象とした
週末(土曜・日曜)開講の学科です。
この学科では、平日の学科で学ぶ環境・材料・バイオ・
食品・医薬品・化粧品・有機合成等の専門分野を
総合的に学ことができ、多種多様な分野に応用が利く
人材の育成を行っています。
また、週末だけの通学ですが、以下は平日の学科と同様です。
・2年間で卒業が可能
・毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者
の国家資格を卒業と同時に無試験で取得することが可能です。
この学科に在籍している学生は、入学目的も様々です。
事業の継続や拡大に必要な国家資格の取得を目的とする
経営層の方、現職でのスキルアップや技術職への
就職・転職を考えている方、さらに就職活動を見据えて
技術力を高めるために大学生も入学してきます。
このような多様な目的に対応するため、
学年定員20名の少数精鋭で開講しており、
学生一人一人に合った指導を行っています。
今日1年生は、はじめての重量分析に挑戦しました。
この重量分析は、古くから化学分析に用いられてきた方法で、
分析対象となる成分の質量を直接測定する唯一の方法です。
とても重要な手法の一つで、
操作を行う上でのコツが数多くあり、
この重量分析の実験を行うことで、
多くの分析技術を身につけることができます。
今回の実験では、サンプルの中に含まれる鉄を沈殿させて、
その沈殿を坩堝(るつぼ)という容器の中に入れて加熱した後、
質量を量ります。そして、得られた質量から計算によって
サンプルの中の鉄の含有量を求めます。
学生たちは、はじめての重量分析の実験ということもあって、
楽しそうに実験に取り組んでいました(上の写真)。
本校の卒業生で、講師歴も長く、実験に精通している
M木先生(上の写真右)が、重量分析での実験操作上の
コツを一つひとつ丁寧にわかりやすく指導しているため、
学生たちは、スムーズに実験を進めていました。
また、学生たちは積極的に質問し、
重量分析の実験操作技術を身につけるようにしていました。
また、実験をしている間に出てきた疑問点を学生たち同士で
考え合いながら解決して実験を進めている姿も見られ、
学生たちの成長した一面を見ることができました。
分析化学応用学科1年のTさん(上の写真右)に
今日の実験の感想を聞いてみると、
「質量を正確に量るために、多くのコツや注意点が
あることを知ってとても驚きました。
その分いろいろな発見があったので、
今日はとてもためになりました。」
また、分析化学応用学科1年のYさん(上の写真左)は、
「沈殿を作るためのコツなど、これまでしてきた
実験とリンクしているところもありました。
これまでにしてきた実験が今回の実験に活かされている
という実感があって、とても楽しく実験ができました。」
といった感想を聞かせてくれました。
Yさんの言うように、「分析化学応用学科」では、
基礎から高度な分析技術まで
段階的に学べるカリキュラムになっています。
そのため、化学初心者の方でも無理なく楽しく
実験に取り組むことができます。
学生の皆さん、これからも多くの実験技術を学んでいきます。
我々教員と二人三脚でしっかり技術を磨いていきましょう!
By しろいるか