2018.08.05
少人数制の分析化学応用学科では、同じ実験室で1年生も2年生も実験を行うので、
自らの成長を感じながら、実験に取り組むことができます。
まずは「分析化学応用学科とは?」と思われた方のために、分析化学応用学科について、
ご紹介します。
本校には、平日に通学できない方を対象に週末(土曜日・日曜日)だけの通学で、
平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業
責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格も卒業と同時に全員が取得すること
ができる「分析化学応用学科」があります。
この学科では、技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、
勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの多種多様な
入学目的を持った学生が学んでいます。
また、このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、分析化学応用学科は、
1学年あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
分析化学応用学科の1年生は先週から、分析機器を用いた分析方法を学ぶ実験が始まり、
先週は「分光光度計」という分析機器を用いて、濁度を測る実験を行いました。
(先週の実験の様子はこちらから)
分析化学応用学科では、1年生の早い段階から分析機器に何度も触れることで、機器の
扱い方を体で覚えられるようなカリキュラムとなっています。
また、実験はチームで行いますが、1班の人数は3~5名程度なので、全員が必ず機器に
触れることができますし、常に教員がサポートに付きますので、確実に技術を修得する
ことができます。
1年生は先週に引き続き、今週も分光光度計を用いた実験を行いました。
今週は鉄の濃度を測る実験です。用いる機器は同じでも、先週とは異なる実験を行う
ことで、学生たちは新たな興味を抱き、新鮮な気持ちで実験に臨むことができます。
このように2週連続で同じ分析機器を扱うことで、1週目で学んだ基本的な操作方法を
2週目に復習することができます。
さらに、そばにいる教員から、重要な注意点や実験のコツについて、再度説明もあります
ので、着実に技術を修得していくことができます。
さて、分析化学応用学科では、1年生と2年生が同じ時間に実験を行います。
さらには、同じフロアで実験を行うこともよくあります。
そのため、1年生、2年生ともに、お互いが今日はどんな実験をしているのか、興味を
持つことができますし、実験に関する会話をきっかけに、1年生と2年生が話す機会も増え、
学年の垣根を越えた交流も盛んになっていきます。
分析化学応用学科の2年生は現在、平日開講の学科よりも一足早く、すでに卒業研究を
始めています。
こちらは食品をテーマに卒業研究に取り組んでいる卒業研究班ですが、本日は1年生と
同じ「分光光度計」を用いて、実験を行っていました。
2年生は、これまでに何度も分光光度計に触れているので、慣れた手つきで、自分たちで
考えながら実験を進めています。
現在1年生が取り組んでいる機器分析化学実験の他にも、1年生の後期から2年生の前期
に掛けて行われる応用分析化学実験でも、分光光度計をはじめとする様々な分析機器を
扱います。
このようにして、何度も機器に触れることで、自然と技術が身に付いていくのです。
そして、卒業研究でも扱うことで、より実践的な使い方を学んでいくことができます。
2年生の卒業研究の様子を見ていた1年生からは、
『今はまだ慣れなくて、ドキドキしながら機器に触っていますが、1年後には、あのような
自然体で機器を扱えるようになっているのかなと思うと、1年後の自分が楽しみです。』
1年生の実験を見ていた2年生からは
『1年生の実験を見ていると、当時の自分を思い出して、懐かしいですね。本当に技術が
身に付くのか不安だったあの頃を思い返すと、技術が修得できていることを実感します。』
と、それぞれが感想を話してくれました。
このように、分析化学応用学科には基礎・応用・実践と徐々にステップアップしながら、
技術を磨くことができるカリキュラムがあり、少人数制なので教員からの指導もじっくり
受けることができるなど、化学初心者の方でも無理なく技術を修得することができます。
今後も、実験を通して技術を磨いていく学生たちの様子をご紹介していきますので、
お楽しみに!
by みなと