2018.08.26
卒業生が化学分析の技術力を証明できる唯一の国家資格「技能士(化学分析)」の
実技試験のため、母校に来てくれました。
資源分析化学科の卒業生であるF君(左)とM君(右)です。本校では同級生だった
二人ですが、実は同じ企業に就職したので、今は同僚でもあります。
二人が勤める金属材料の分析や解析、環境測定などを行う企業では、技能士の資格取得
を推奨しているということで、二人も今回、挑戦することになったそうです。
技能士とは、働く上で身に付ける、または必要とされる技能の修得レベルを評価する
国家検定制度です。技能士の種類は様々で、全部で130種類の試験があります。
その中の1つが本日実施した「技能士(化学分析)」です。
この国家資格は技術力を証明するものなので、検定試験には実技試験があり、大阪府の
実技試験会場は本校です。
そのため、卒業生が実技試験を受けに、母校に帰って来てくれたのです。
さらに、今回二人が受けたのは化学分析の2級ですが、2級を受験するには実務経験が
2年以上必要という受験資格があります。
しかし、本校は、その在籍期間の2年間が実務経験として認められているので、卒業と
同時に2級の受験資格が得られます。
二人も就職してまだ1年と少しですが、本校を卒業しているため、2級を受験すること
ができます。
この写真は二人が現在勤める企業に内定が決まった時に、担任だった ましおか先生と
撮った喜びの一枚です。
二人は資源分析化学科で無機・金属材料の成分分析や純度鑑定などの技術を学びました。
また、環境にも興味を持っていた二人は環境活動にも積極的に参加していました。
これは大阪マラソンに合わせて行われたクリーンアップ作戦で、本校の横を流れる
大川沿いにある南天満公園の清掃活動を行った時の写真です。右から3番目にF君、
4番目にM君が写っています。
特にF君は環境活動に熱心で、本校の課外活動の1つである環境委員会に所属し、
2年生の時には委員長も務めました。
環境委員会では様々な活動を行っていますが、その中でも道頓堀川水質調査は
平成16年から継続している伝統と実績が積み重ねられた活動です。上の写真は
F君(右端)が河川水に含まれる細菌の数の調査を行っているところです。
授業や実験を通して材料分析の知識と技術を、課外活動を通して環境分析の技術を
修得した二人は、本校で学んだ技術を活かせる企業に就職し、活躍しています。
そして、本校で培い、企業で磨いた技術力を証明するべく本日の実技試験に臨んだ
のでした。
試験を終えた二人に感想を聞くと
『試験会場が慣れ親しんだ母校の実験室だったことと、試験監督をする検定委員の
ほとんどが授業や実験を担当してもらった母校の先生方だったので、落ち着いて
受けることができました。本校の卒業生で良かったなと思いました。』
『実技試験の課題は全て、本校の1年生の実験で習っていましたし、その時の
テキストが受験前の復習にも役立ちました。復習をしながら、本校の実験でじっくり
学んだことを思い出すことができたので、安心して受けることができました。』
と話してくれました。
本校で学んだことを活かして、仕事をしている二人。今回の受験を機会に、さらに
自信を持って、活躍していってほしいと願っています。
そして、また母校にも近況報告に来てほしいと思います。
by みなと