日本分析化学専門学校

今日は、就職関連行事の一つである「化学実務駅伝」を校内で実施しました。
この行事では、分析化学に携わる技術者を本校にお招きし、
実際に企業で行われいる分析業務などについて講演していただいています。

年に３回実施しており、毎回異なる企業１社をお招きして実施しています。
講演いただく技術者の中には本校の卒業生もいます。
学生にとっては現場で活躍している技術者の話を聞くことによって
日頃の授業や実験がどのような意味を持つのかを知る貴重な機会となります。

今回で、「化学実務駅伝」は４５回目を迎えました。
前回の様子は、こちらをご覧ください。

今回ご講演いただいた企業は、
株式会社大阪アサヒメタル工場と、
関連会社の株式会社アサヒメタル分析センターです。
本校の卒業生１名を含む４名の方に来ていただきました。
下の写真は、講演後に撮らせていただきました。

左から４名が企業の方々で、その内、左から４番目の女性が
本校を２年前に卒業した３４期生のＭさんです。
ぽてと先生（右端）も久しぶりの再会を喜んでいました。


企業で展開している主な事業は、
スマートフォンなどの精密機器に必要な高純度金属の製造と
その品質を管理するための分析業務です。
特に金属を高純度化する技術は、世界でも唯一の技術を持っておられます。

実際に製造されているサンプルもお持ちいただきました。
その純度は、なんと「９９．９９９９％」！ と、
数字の「９」が６個も並びます！スゴイです！


講演では、はじめに取締役 総務部長のＭ様より会社の概要について
説明をいただきました。
１００年近い企業の歴史の中で高純度金属の製造に至った経緯を
丁寧に分かりやすく話していただきました。


続いて製造部門の部長をされているＳ様と、
分析部門の責任者であるＫ様から、
高純度金属の製造と品質管理、分析手法について説明をいただきました。

途中、「皆さんが使っているスマートフォンの金属部品も当社が作っています」
との一言に親近感を覚えた学生も多くいたと思います。

講演の最後には、卒業生のＭさんからも、
社会人、または分析技術者になるにあたり、
大事なことを後輩へのメッセージとして話して下さりました。


「学校で学んだ技術はもちろん、挨拶ひとつをとっても
　一般常識として社会人として大事なことです。
　社会に出れば分からないことも当然でてきますが、
　迷わず周りの方に聞いたり、観察をしたりして、
　積極的に学ぶ姿勢をもって臨んでください。」
と、メッセージをいただきました。

４名の方からの講演後、学生から質問がありました。
話を聞いている間に、とったメモを見ながら質問をする
資源分析化学科 １年生のＨさん。
興味のある分野の話とあって、
聞きたいことを３つも質問していました！ ^_^


その学生からの質問に、１つ１つ丁寧にお答えいただきました。
大手企業も真似できない技術を知恵を絞って開発したことが
今に至っている勝因だと話されていました。


質問に対するコメントにも、しっかりと耳を傾ける学生たち。


今回の講演を通して、
世界で使われている金属は、
世界で唯一の技術を持った日本の企業が製造しており、
それが私たちの生活を支えていることを知りました。

また、この企業では、本校卒業生７名が活躍しています。
後輩となる在校生にとっても、よい刺激になったことと思います。
この刺激を受けて、また明日からの実験や授業に
取り組んでもらいたいと思います。

Ｂｙ　くるくま