2018.10.15
1年生は、後期の授業で分析機器を扱う「機器分析化学実験」に取り組んでいます。
今日は、ガスクロマトグラフィーを用いた実験について紹介します。
ガスクロマトグラフでは、分析対象試料を加熱して気化します。
そのガスを充填剤を入れた管の中に通します。
試料が混合試料(成分)の場合、性質が違うので、管を通り抜ける時間が違います。
この違いを利用して、分析します。
今日は、有機溶剤混合物の一成分の定量分析(含有量を調べること)に取り組みました。
初めに、試料の調製を行います。
これは量を調べるための基準の物質を入れる作業です。
この調製試料をガスクロマトグラフに導入します。
細い針の注射器を使って、試料を導入するので、
うまく注射器を扱わないと針が曲がることがあります。
資源分析化学科のOくんが、慎重に試料を入れているところです。
資源分析化学科のNくん(写真左側)とFくん(写真右側)は測定結果が気になるようです。
基準の試料と分析成分の試料が分離されて、確認できました。
測定したピーク面積を使って、量を見積もります。
ガスクロマトグラフは、ものづくりの企業や品質管理で広く利用されています。
化学工業、化粧品、香料、食品、環境など多くの分野で活躍しています。
例えば、食品トレイの添加剤の分析、食品の残留農薬、ドーピング検査などです。
機器分析化学実験では、液体の成分を分析することができる装置「高速液体クロマトグラフ(HPLC)」、
溶液中に含まれる金属の量を分析できる原子吸光光度計など
7種類の分析機器を使った実験を行います。
このような実験を通して本校では、実際に社会で役立つ知識を学びます。
1年生で様々な機器の基礎を学び、2年生で応用力を身につけます。
最初は初めて見る分析機器に不安な学生でも卒業時には扱えるように変わっていきます。
そんな実験の様子は今後もこのブログでも紹介していきます。
By かもみーる