2018.10.06
分析化学応用学科の実験では、国家資格試験の実技試験対策として、本番さながら
の実技試験を実施しています。
普段の実験で、このような経験をしておくことで、実際に資格試験を受験する時に
落ち着いて受けられるようになります。
化学初心者の方がほとんどの分析化学応用学科では、化学やバイオの分野で
必要となる資格取得を無理なく取得できるよう、普段の授業・実験が資格取得対策に
なるようにカリキュラムを組んでいます。
まずは、このような特徴がある「分析化学応用学科」についてご紹介します。
本校では、平日の学科には通学できない社会人や大学生等を対象とした、
週末(土曜・日曜)開講の「分析化学応用学科」を設置しています。
この学科では、平日の学科で学ぶ環境・材料・バイオ・食品・医薬品・化粧品
・有機合成等の専門分野を総合的学ぶことができ、多種多様な分野に
応用が利く人材の育成を行っています。
また、週末だけの通学ですが、以下は平日の学科と同様です。
・2年間で卒業が可能
・毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者
の国家資格を卒業と同時に無試験で取得することが可能
この学科に在籍している学生は、入学目的も様々です。
事業の継続や拡大に必要な国家資格の取得を目的とする経営層の方、
現職でのスキルアップや技術職への就職・転職を考えている方、
さらに就職活動を見据えて技術力を高めるために大学生も入学してきます。
このような多様な目的に対応するため、学年定員20名の少数精鋭で開講しており、
学生一人一人に合った指導を行っています。
今日は、1年生の定量・定性分析実験で実技試験が行われました(写真下)。
実技試験では、以前行った「滴定」という分析手法の実験技術を確認しました。
学生には未知試料が渡され、滴定を行い、未知試料の中に目的とする物質が
どれだけ含まれているのかを分析していきます。
今回の実技試験の実験内容は、化学分析に関する技術を証明する
唯一の国家資格である「化学分析技能士」の実技試験にも出題されています。
そのため、今日の実技試験は1年生たちにとって、化学分析技能士の
資格取得のための対策になっています。
在学中の2年生も今年の化学分析技能士3級の試験を受験し、
見事合格しています。
(今年の化学分析技能士3級の様子はこちらから)
このように分析化学応用学科では、普段行っている実験が
そのまま国家資格「化学分析技能士」の受験対策になるよう
カリキュラムが組まれており、
化学初心者の方でも無理なく化学分析技能士の資格を取得できます。
1年生の中には、来年の化学分析技能士の受験を考えている学生もおり、
真剣に実技試験に取り組んでいました(上の写真)。
入学前に実験をする機会がなかった学生も、今はテキパキと実験を進めており、
1年生の学生たちの成長した姿を見ることができました。
こちらは、滴定操作で得られた結果から目的とする物質の濃度を
計算しているところです(上の写真)。
未知試料中の目的とする物質の濃度が合っているかは、
次回の定量・定性分析実験でのお楽しみです。
学生たちに今日の感想を聞いてみると、
「来年、化学分析技能士の資格試験を受験しようと思っているので、
いいシミュレーションができました。来年はこの経験を活かして、
必ず資格を取得したいと思います!」
「初めての実技試験でしたが、未知試料を渡されて、それを分析することが
すごく楽しかったです。結果が合っているかがとても楽しみですし、
分析することの楽しさを改めて実感しました。」
といった感想を聞くことができました。
初めての実技試験を行った学生たちでしたが、「楽しかった!」と
感想を伝えてくれる学生がとても多かったです。
学生の皆さん、分析化学を楽しんで学び、そしてこれからも成長を続け、
立派な分析化学者になってください。我々教員一同、応援しています!
By しろいるか