2018.10.11
2年生は後期から「卒業研究」に取り組んでいます。
「卒業研究」では、各班ごとに研究テーマを設定し、
これまでわからなかったことを実験を通して
学術的に明らかにすることを目的としています。
また、学生たちが同じ方向へ互いに協力する力を養うことも大切な目的です。
班にはそれぞれ愛称があります。
「におい班」、「バイオエタノール班」、「サトウキビ班」などがあり、
学生たちが担当教員の下で様々なテーマで研究を進めています。
「しいたけ班」では、コマツナをポット栽培するための準備をしています。
分析化学の学校で家庭菜園かと思われるかもしれませんが、
実験で使用する肥料に特徴があります。
本実験では、椎茸を栽培するための土台となる「菌床」を肥料にしています。
この「菌床」からは椎茸が何度か収穫できますが、
椎茸を作る養分がなくなると廃棄されてしまいます。
しかし、植物の生育にとって必要な養分は十分に残されていることがわかっています。
今回、大阪市内の農業生産者から提供を受けた「廃菌床」を実験に使います。
これが「しいたけ班」の名称の由来です。
コマツナは養分を吸収する能力が高い作物です。
つまり、土に入れた養分が生育にはっきりと現れます。
また、収量のみならず、今後は収穫したコマツナを分析し、
吸収した養分の量を数字で明らかにしていく予定です。
写真はコマツナの種をまいているところです。
作業が無事に終了しました。
最後は分析化学の学校らしく白衣で記念撮影。
これから約60日間コマツナの栽培を行います。
今後の様子については随時掲載していく予定です。
農業は私たちの食を安定的に支えている一方で、
不要なものがたくさん廃棄されています。
今回、研究で着目した「廃菌床」もその一つで、
本実験の成果によって「廃菌床」の活用法を提唱できれば、
廃棄物から資源が生まれる可能性もあります。
よい成果が生まれるよう学生たちが力を合わせて頑張っていきます。
By くるくま