2018.10.13
化学初心者の方でも興味をもって楽しく授業を受けられるように、
各教科の担当教員はいろいろな工夫をしながら授業を進めています。
このようなひと工夫された授業を受けることで、学生たちの理解は深まり、
化学の知識や技術を大幅に向上させることができます。
まずは、このような特徴のある「分析化学応用学科」についてご紹介します。
本校では、平日の学科には通学できない社会人や大学生等を対象とした、
週末(土曜・日曜)開講の「分析化学応用学科」を設置しています。
土曜日・日曜日の時間を有効に活用することで、化学分析の知識・技術を
修得することができ、平日の学科で学ぶ環境・材料・バイオ・食品・医薬品・
化粧品・有機合成等についての専門分野を総合的に学ぶことができます。
また、週末だけの通学ですが、平日の学科・コースと同様に2年間で卒業でき、
毒物劇物取扱責任者、化粧品製造業責任技術者、化粧品総括製造販売責任者の
国家資格を卒業と同時に無試験で取得することが可能です。
この学科に在籍する学生は入学目的も様々です。
現職でのスキルアップや技術職への就職・転職を考えている方、
事業拡大を考えている経営層といった社会人の方、
就職活動を見据えて技術力を高める目的で大学生も入学しています。
こういった多様な目的に対応するために、
このコースは学年定員20名の少数精鋭で開講しています。
1年生の教室をのぞいてみると、「有機化学」の授業が行われていました。
教科担当のM先生(上の写真奥)は、授業で教えている有機化合物が
立体的にどのような構造をしているか学生たちがイメージしやすいように
分子模型を使って授業をしていました。
さらに学生たちは、分子模型を使って、自ら有機化合物を組み上げることで
有機化合物が立体的にどのような形をしているのかイメージし、
理解を深めていました(上の写真)。
分析化学応用学科1年のNさん(上の写真)に
M先生の授業の感想を聞いてみると、
「先生の授業はとてもわかりやすくて毎回授業が楽しみです。
板書や教科書の図や絵だけではイメージしにくいことが多いので、
こうやって分子模型を使って授業をしてくださると
理解しやすくて本当に助かっています。」
と話してくれました。
また、違う時間にはH先生(上の写真)が、「化学分析法」の授業をしていました。
この授業では、実験器具の名称や扱い方、ろ過や抽出といった
基本的な実験操作について学びます。
H先生は、大手塗料系メーカーで40年間にわたって
化学分析に携わってこられた先生です。
今回は、固体や液体の中から目的の成分を取り出す
実験操作「抽出」についての講義でした。
実験器具の操作方法は、板書や絵だけではイメージしづらいため、
H先生は、実験器具の実物を学生たちに見せながら丁寧に授業を進めていました。
授業を受けた学生に話を聞いてみると、
「先生はいつも実験器具の実物を見せてくれるので、
これまでにしたことがない実験操作でもイメージができて、
とてもわかりやすいです。
先生のこれまでの経験談も交えて授業を進めてくださるので、
その点も楽しみにしながら授業を受けています。」
「入学当初は授業についていけるか心配でしたが、
先生がこの科目で化学分析の基礎から丁寧にわかりやすく
授業をしてくださっているおかげで、
化学分析について知識と技術の両面で自信が持てるようになりました。」
と話してくれました。
また、今日の授業では、学生たちから多くの質問があり、
学生たちが積極的に授業に参加している姿がとても印象に残りました。
このように「分析化学応用学科」では、教員それぞれが工夫して授業を行っているため、
学生たちは興味を持って楽しく授業を受けることができます。
学生の皆さん、我々教員はこれからも授業の工夫を重ねて
わかりすく丁寧な授業をしていきますので、
一緒に化学分析の理解を深めていきましょう!
By しろいるか