2018.10.20
今日は「第1回土曜化学実験会」を開催しました。
土曜化学実験会は、本校で平成14年度より年2回程度開催しています。
中学校や高校の先生方や生徒の皆さんが、
日頃、接する機会の少ない化学実験を行う会員制のイベントです。
毎回ご好評いただいているイベントで、
今回は定員を上回るご参加の申し込みをいただきました。
今回も本校の在学生が協力してくれ、実験のサポートに実験室への案内に大活躍でした。
高校生の時にこのイベントに参加した2年生は、もう今日が3回目です。
先生方にとっては、授業やクラブ活動等の参考のため、
生徒さんにとって実験を通して、授業や教科書では味わえない、
化学の面白さ、楽しさを実感できる機会となります。
今回の実験テーマは以下の2つでした。
・不思議!メタルスライム?
・チョークが絵具に大変身!
1つ目の実験「不思議!メタルスライム?」では、
試薬を混合し、磁性流体を作りました。
混合する試薬の量や、時間がこの実験のポイントです。
くるくると撹拌させながら、試薬を滴下させます。
混合された液体の中から、強力な磁石を使って黒くどろっとした物体を集めます。
参加者も黒い物体が凝集する様子を観察、興味津々です。
そして別の試薬をまた加え、強力な磁石で粘性の高い黒い液体だけを取り出します。
これが磁性流体で、磁石を近づけると、不思議な現象が起こります。
少しムズカシイですが、磁性流体の正体を説明します。
作成した磁性流体中のナノ粒子はばらばらのまま水中を漂います。
また水との親和性が高いため、周囲の水を引き連れて移動します。
磁石を使って磁場をかけると、磁性ナノ粒子が
磁場によって引っ張られるときに、液体全体が外部磁場に反応します。
続いて2つ目の実験は「チョークが絵具に大変身!」です。
学校と言えばチョーク‥、本校でも黒板を使って授業を行います。
使用後の短くなったチョークを乳鉢と乳棒で粉状にします。
みなさん、夢中でチョークをすりつぶしていました。
参加者の皆さんが一斉に行うと、迫力がありました!
そこに、台所用液体洗剤と洗濯のりを加えて、よく混ぜます。
すると、水性絵具に変身しました。
使ったチョークは、白、赤、黄、青の4色!
出来上がった絵具は、こんなにカラフルです!
私たち教員も、想像以上の鮮やかな彩に感動しました!
この実験では、洗剤を加えることで、
チョークの粉一粒一粒を水にも油にも混ざりやすい状態にします。
そして、水と混ざりやすい洗濯のりと混ぜます。
洗濯のりの主成分PVA(ポリビニルアルコール)樹脂の粘着性により、
紙からはがれにくい水性絵具となります。
作った絵具は、きちんと使えました!
参加した高校生からは、
「実験には苦戦したけど、同じ班の人と協力しながら試行錯誤出来て楽しかったです」
「学校では普段行わない実験ができて良かった」
「磁性流体は、動画で見るより、実際に見た方がすごかったです」
先生方からは
「4色のチョークから色々の色ができて、生徒が楽しめそうです」
といった感想をいただきました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
今回参加できなかった方も、本校主催の実験会はまだまだ続きます。
次回の土曜化学実験会は、2018年12月8日(土)です。
今回とは異なる実験テーマをご用意してお待ちしています。
詳しくは以下をご覧ください。
・高校生の方はこちら
・教員の方はこちら
当日お会いできることを教員一同楽しみにしています。
by かもみーる