2018.10.29
今回、就職内定者として紹介するのは、有機テクノロジー学科のHくんです。
内定先は、精密化学品、添加剤、可塑剤、紙用加工樹脂などの
化学薬品を製造している企業です。
Hくんは、来年4月から化学分析技術者として、
有機化合物の成分分析や純度の確認などに携わる予定です。
Hくんは高校を卒業後、社会人としての経験を経て本校へ入学しました。
働くうちにもっと専門的な知識を付けたいと感じ、本校への入学を決意しました。
内定を勝ち取ったHくん、何をしたいのかをよく考えて
進路を決めることが大切と振り返っていました。
本校では1年生のうちに、分析化学の基礎を学び、
最終学年である2年生の後期に学生生活の集大成として、卒業研究に取り組みます。
この写真は卒業研究をしている1シーンです。
Hくんのグループでは界面活性剤の合成と物性評価をテーマとした研究を行っています。
界面活性剤は洗剤、乳化剤、分散剤など広く社会で使用されています。
界面活性剤と聞くと、環境や健康に悪影響を及ぼすイメージをお持ちではないでしょうか。
しかしながら最近では、環境に調和した
安全な界面活性剤の開発が盛んに行われています。
本研究では、食品として用いられているオリゴ糖と油脂から界面活性剤を合成し、
その界面活性剤の性能(泡立ちやすさ、浸透しやすさ、
水の表面張力を下げる力など)を調べます。
写真は、オリゴ糖と油脂を反応させているところです。
卒業研究では、有機合成をテーマとした研究を選んだHくん。
内定した企業を選んだのも、学んだことを活かしたいと考えて、
就職活動を行う中で、有機化合物の分析を行っているところが決め手になったようです。
卒業研究を通じて、自ら考え実践する力を身につけて
会社に入ってからも活躍してくれると思っています。
Hくんおめでとう!
By かもみーる