2018.11.04
品質管理や研究開発において必要不可欠な分析機器を
化学初心者の方でも1人で取り扱えるようになるために、
「分析化学応用学科」では、丁寧でわかりやすい実験指導を行っています。
まずは、このような特徴のある「分析化学応用学科」についてご紹介します。
本校では、平日の学科には通学できない社会人や大学生等を対象とした、
週末(土曜・日曜)開講の「分析化学応用学科」を設置しています。
土曜日・日曜日の時間を有効に活用することで、化学分析の知識・技術を
修得することができ、平日の学科で学ぶ環境・材料・バイオ・食品・医薬品・
化粧品・有機合成等についての専門分野を総合的に学ぶことができます。
また、週末だけの通学ですが、平日の学科・コースと同様に2年間で卒業でき、
毒物劇物取扱責任者、化粧品製造業責任技術者、化粧品総括製造販売責任者の
国家資格を卒業と同時に無試験で取得することが可能です。
この学科に在籍する学生は入学目的も様々です。
現職でのスキルアップや技術職への就職・転職を考えている方、
事業拡大を考えている経営層といった社会人の方、
就職活動を見据えて技術力を高める目的で大学生も入学しています。
こういった多様な目的に対応するために、
このコースは学年定員20名の少数精鋭で開講しています。
今日、1年生は午後から「機器分析化学実験」でしたが、
「ガスクロマトグラフ」という分析機器の取り扱い方法を学びました(下の写真)。
この分析機器は、気体になりやすい成分の分析に使用され、
サンプルの中にどのような成分が含まれているか(定性分析)、
対象とする成分がどれだけ含まれているか(定量分析)を調べることができます。
医薬品の安全性検査、食品や化粧品などに含まれるかおり成分の分析、
工業材料に含まれる揮発成分分析、土壌汚染の分析など
多くの業種や分野で使用され、私たちの生活の安心・安全を守っている
とても大事な分析機器です。
この他にも、「機器分析化学実験」では、紫外可視分光光度計・原子吸光光度計・
高速液体クロマトグラフ・赤外分光光度計・示差走査熱量計・蛍光分光光度計
といった多くの分析機器を取り扱うことができるようになります。
この分析機器を動かすためには、ガスボンベの取扱い方法も学ぶ必要があります。
初めてガスボンベを扱う学生がほとんどでしたが、
実験担当教員から渡された補助資料を参考にしながら、
学生たちは基本操作をしっかり身につけていました(上の写真)。
こちらの学生も実験担当教員から渡された補助資料を見つつ、
実験ノートにメモを取りながら実験に取り組んでいました(上の写真)。
このように、実験担当教員は、化学初心者の方でも1人で
一から分析機器が取り扱えるようになるために、
学生たちに補助資料を配布するなどして全力でサポートしています。
また、「分析化学応用学科」は、少人数制で実験を行っていますので、
1人1人が分析機器に触れる時間が長く、何度も分析機器を操作することができます。
そのため、今日の実験が終わる頃には、学生達全員が分析機器の立ち上げから終了まで
1人で分析機器を取り扱えるようになっていました。
分析化学応用学科1年のYさん(上の写真)に今日の実験の感想を聞いてみると、
「実験を始める前までは、うまく分析機器を扱うことができるかとても不安でしたが、
先生が配ってくれた資料のおかげで、1人で分析機器を扱うことが
できるようになりました。この調子で、多くの分析機器の取扱い方を
マスターしたいと思います!」
と力強く話してくれました。
また、別の学生からは、
「分析機器にトラブルが起こった場合の対処方法についても先生から
教わることができたので、とても参考になりました。
そして、分析機器を何度も操作できたので、本当に充実した
時間を過ごすことができました。」
といった感想を聞くことができました。
これからも多くの種類の分析機器を扱っていきます。
学生の皆さん、他の分析機器も1人で扱うことができるようになれるよう、
今後も我々教員が全力でサポートしていきます!
By しろいるか