2018.11.15
今日の実験室は、いつもの活気のある雰囲気とは異なり、
実験のない日とあって、静かな時間が流れていました。
教員はこのような時間を利用して、学生に教える実験の
予備実験を行っています。
2年生の取り組む卒業研究は、グループに分かれて取り組み、
現在、中間発表を行っていますが、新たに取り組む課題や実験がでてきます。
くるくまが担当する卒業研究「シイタケ班」では、
椎茸栽培で不要となった菌床(椎茸栽培するための栄養の入った土台)
を用いてコマツナの栽培をしております。
前回、コマツナを収穫した時の様子はこちらです。
収穫したコマツナの吸収した養分量を調べるため、
各養分を分析する必要があります。
そこで、窒素を測定するための装置を作るため、
ケルダール法に関する文献を学生と一緒に探し、
約1か月の試行錯誤を経て無事に完成させました。
下の写真はそのケルダール蒸留装置で、
100年以上の歴史ある測定方法です。
まさに分析化学の原点ともいえる装置です。
蒸留によって得られた液は、滴定作業を行い、色の変化を見ます。
わずか一滴で色が変化することもあるので、作業は慎重に行います。
次の写真で、青色の溶液が写っているのが滴定する前で、
その次の写真が滴定した後です。
青から赤へ劇的に変化するので、個人的にはこの作業を楽しんでいます。
これから「シイタケ班」では収穫したコマツナの養分を分析し、
結果をまとめて来週の中間発表に向けての準備を進めています。
学生たちには、色の変化する実験を楽しみながら、興味深い結果を求めて
取り組んでもらいたいと思います。
卒業研究も後半に差し掛かっていますが、今後も実験が順調に進むよう、
学生をサポートしながら取り組んでいきます。
By くるくま