せんせのブログ

【土・日開講「分析化学応用学科」】実験技術の応用力を修得しよう ~応用分析化学実験スタート~

2018.11.25

分析化学応用学科1年生は本日から実験の応用力を培う応用分析化学実験がスタートし、
本日は食品分析に挑戦しました。

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これまでに修得した滴定という実験操作の1つである沈殿滴定を使って、醤油の中の塩分
を測定しています。
滴定の操作はこれまでに何度も行っているので、技術がしっかりと身に付いてきて、我々
教員も安心して見ていることができます。

分析化学応用学科の1年生はこれまでに、基礎化学実験、定性分析実験、定量分析実験、
機器分析化学実験を通して、化学分析の基本的な実験操作を修得してきました。
本日から始まった応用分析化学実験では、これまでに培った基本的な実験操作を駆使して、
実際のサンプルを分析し、応用力を養っていきます。
さらに、2年生後期に行う卒業研究で実務につながる実践的な技術力を修得します。


このように基本から技術力をステップアップできるカリキュラムで、化学初心者の方でも
化学分析のスペシャリストになれる分析化学応用学科について、ここでご紹介します。

本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「分析化学応用学科」
があります。週末を活用することで、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者の国家資格も
卒業と同時に全員が取得することができます。

この学科に在学する学生の入学目的は、例えば、技術職への就職や転職、現職での
キャリアアップやスキルアップ、勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家
資格の取得など多彩です。そして、多種多様な目的に対応するため、1学年あたりの
定員を20名として、少数精鋭で開講しています。


本日の実験では、醤油やミネラルウォーターといった食品の分析を行いました。
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上の写真は本日用いたサンプルの一部です。学生たちは家で使っている醤油や、気になる
ミネラルウォーターを持参して、測定しました。

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こちらはキレート滴定という方法を使って、ミネラルウォーターの硬度を測定している
ところです。

溶液の色が赤から青に完全に変化したことを、しっかりと確認しています。

サンプルの中には、だし成分や甘味成分を添加した醤油もありましたし、硬度の高い
ミネラルウォーターもありましたので、学生たちはお互いの実験結果を見比べて、製品
によって溶液の色変化に違いがあることなどを確認し合っていました。

身近な製品を使った実験に興味津々で取り組んでいた学生に感想を聞くと、
『元々、実験は好きですが、実際のサンプルを使うと、より一層楽しいですし、化学分析の
技術が身に付いてきているのだなと実感できて、うれしいです。応用分析化学実験では、
様々な実際のサンプルと使うということなので、楽しみながら、しっかり技術を磨いて
いきたいです。』

『サンプルによって違いがあることも分かり、化学分析の奥深さを知ることができました。
こういった違いを抑えるために、前処理という操作があること、そういった前処理操作に
ついても今後学んでいくとことを伺って、これからの実験や授業が楽しみになりました。』
と話してくれました。

応用分析化学実験では様々な分野の実験を行っていきますので、各々の分野の分析技術を
修得して、マルチに活躍できる化学分析のスペシャリストを目指しましょう!

by みなと