2018.11.26
本日は、京都府立綾部高校由良川キャンパスに
出張実験会に行ってきました。その模様をお伝えします。
この実験会は、平成23年度から毎年お声掛けいただいており、
なんと今年で8年目になります。
今回のテーマは、「食品分析の実際と応用」です。
通常の出張実験会では、化学の面白さを楽しく理解していただこうと
楽しい実験を用意することが多いですが、
綾部高校由良川キャンパスの生徒さん達は、
水質や食品などをテーマに、様々な実習や実験を行っていますので、
いつもより一歩踏み込んだ実際の現場に近い実験を準備しました。
今回は、「分析機器を用いた実験」として、
分光光度計を用いた実験を行いました。
最初にその実験の原理を理解するために、ヨウ素デンプン反応による色の
グラデーションを作ってもらいました。
デンプンの量によって、反応後の青紫色の濃さが変わり、
グラデーションが現れ、この関係性から「検量線」という概念について、
学びました。
上手くいけば、下の写真のようになります。
そして、「検量線」を理解したところで、
実際の食品(鉄補強ドリンク)の分析を行います。
冒頭の写真のように、
ホールピペット、メスフラスコといったガラス器具で溶液の調製や、
調整したサンプルを分光光度計で分析したりと、
一生懸命、真剣に取り組んでいました。
実際に食品を分析することで、自分たちの身の回りのものには、
分析化学が深く関わっているということを知っていただけたと思います。
また実験会終了後に、「分析化学部」の皆さんとお話しさせていただきました。
分析化学部は、この辺りの地域を流れる由良川の水質・生態調査や、
水田の農業廃水の調査、河川の清掃活動などに積極的に取り組んでいます。
活動内容や実験の手法、考察の仕方について、我々ができるアドバイスもさせていただきました。
記念にパチリ
分析化学部の皆さんが、とても一生懸命に活動に取り組んでいることが良く分かりました。
今後も楽しみながら地域の調査・活動を続けていってください。
by ましおか