2019.01.20
本日、分析化学応用学科の1年生は先日行った水の硬度測定の方法を応用して、鉱物の
成分分析を行いました。
キレート滴定という分析方法を用いて、ドロマイト中のカルシウムとマグネシウムの
濃度を調べています。
滴定という実験操作はこれまでに何度も行っているため、技術がしっかりと身に付いて
いる様子で、自分たちで主体的に実験を進めていました。
先日の実験では、このキレート滴定という分析方法を用いて、飲料水中のカルシウムと
マグネシウムの濃度(硬度)を測りました。
このように、重要な分析方法を、様々な実験を通して繰り返し行うことで、技術力が着実に
修得できます。
そのため、化学初心者の方でも、たった2年間で分析化学のプロフェッショナルになれます。
ここで、このような特徴を持つ分析化学応用学科について、ご紹介します。
本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「分析化学応用学科」
があり、技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、勤務先や自ら
経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの様々な入学目的を持った学生が
在学しています。
このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、分析化学応用学科は、1学年あたり
の定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
また、土曜日・日曜日の通学で平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、国家資格
を含む4つの資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売
責任者・環境管理士(2級))も卒業と同時に全員が取得することができます。
こちらの2枚の写真は、分析を行う前に、ドロマイトに含まれる分析を妨害する成分を、
妨害しない形にする操作(前処理と言います)を行っている様子です。
重要な技術は繰り返し実験を行いますが、ただ繰り返すだけではなく、ドロマイトなどの
実試料を用いたり、前処理といった新たな技術も学んだりしながら、常に興味を持って
実験に取り組めるようなカリキュラムとなっています。
このようなところも、分析化学応用学科の特徴と言えます。
実験を終えた学生たちに感想を聞くと
『鉱物分析は初めてでしたが、キレート滴定は3度目だったので、主体的かつ能動的に
実験を進めることができました。自分に技術力が付いてきたことを実感できて、うれし
かったです。1年生で修得した技術を、2年生の実験でも活かしていきたいです。』
『今日はマスキングという前処理方法を学べて、有意義でした。実際の試料を扱う
には、適切な前処理を行うことが大切であることも、よく分かりました。2年生でも
様々な実試料を扱うそうなのですごく楽しみですし、新たな技術を貪欲に吸収して
いきたいです。』
と答えてくれました。
1年生にとって、本年度、実際に実験を行うのは本日が最後でした。そのような日に、
学生たちの技術力が向上している様子を目の当たりにして、我々教員もとてもうれしく
なりました。
この1年間で修得した基礎技術を基に、2年生ではより一層応用的、実践的な技術を
磨いていきましょう。
皆さんの成長を楽しみにしています!!
by みなと