2019.02.17
様々な入学目的を胸に集った分析化学応用学科の学生たちが本日、2年間の全ての授業・
実験を無事終えました!
最後の授業を終えた学生たちです。満面の笑みの学生も、ちょっと寂しそうな表情の学生
もいますが、それぞれの表情が充実した2年間を過ごした証です。
まずは、本日、本年度の最終授業日を迎えた分析化学応用学科についてご紹介します。
本校には、平日に通学できない方を対象に週末(土曜日・日曜日)だけの通学で、平日
の学科と同様に2年間で卒業することができ、国家資格を含む4つの資格(毒物劇物
取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括製造販売責任者・環境管理士(2級))
も卒業と同時に全員が取得することができる「分析化学応用学科」があります。
この学科では、技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、
勤務先や自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの多種多様な
入学目的を持った学生が学んでいます。
また、このように多彩な入学目的を持つ学生に対応するため、分析化学応用学科は、
1学年あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
様々な目的を持って入学してくる分析化学応用学科の学生の多くが化学初心者です。
だからこそ、授業も実験も初歩から始めますし、少人数制なので分からないことが
あれば、すぐに教員に質問することができます。
実験中に質問しているN君(写真左側)も化学初心者の一人です。
自ら会社を経営しているN君は事業拡大に必要な化粧品の製造・販売に関する資格を
得るために入学してきました。
実験後に作成するレポートを書くのも初めての学生たち。
マンツーマンの指導で、分かるまで説明します。
説明を聞くKさんは医療分野に携わりたいとの希望を持って入学してきた学生です。
念願を叶えて、4月からは医薬品メーカーで品質管理の仕事に就きます。
また、資格試験対策となっている授業や実験もあります。
例えば、安全衛生という授業は危険物取扱者という国家資格の資格試験対策になっており、
その授業を受けた学生が見事、資格試験に合格しました。
左側に写るM君は現在、調理師として働いています。通学が土曜日・日曜日のみなので、
平日に働きながら学ぶことができるのも、分析化学応用学科の魅力です。
M君は仕事を通して洗剤などの化学製品に興味を持ち、転職を目的に入学してきました。
そして、希望通り油脂メーカーへの転職を叶えました。
上の写真の右側に写るSさんは名古屋から毎週通ってきた学生です。週末だけの登校
なので、遠距離の自宅から通うこともできます。
入学当時、派遣社員だったSさんは、派遣社員からの脱却を目指し、スキルアップを目的
に入学してきました。スキルを認められたSさんは、見事、派遣先企業へ転籍を果たし
ました。
分析にはガラス器具を用いて行う手作業で行う分析以外に、機器を用いる分析もあります。
分析化学応用学科の実験では様々な分析機器を直接操作して、技術を修得できます。
ガスクロマトグラフという分析機器の扱い方をマンツーマンで教えてもらっているI君
(写真奥側)もこの春からは、入学目的であった就職を叶え、M君と同じ企業で働きます。
機器分析の実験では、機器の操作方法だけではなく、分析結果の読み取り方についても、
丁寧に指導します。
赤外吸収スペクトル分析装置の結果の見方を教わっているH君(写真手前)は、部下や
外部の分析会社が提出してくる分析結果をきちんと理解できるようになりたいと考えて、
入学してきた学生です。この2年間でスキルを磨いたH君は、結果の意味が分かるように
なっただけではなく、今では自ら実験を行っているそうです。
基礎的な実験を終えた後は、河川水や飲料水、医薬品、化粧品、食品、金属素材などの
実際のサンプルを用いて、より高度な分析方法や前処理の仕方など応用力を修得する
実験も行います。
河川水の水質検査を行う実験では、専用の器具を用いて、本校の横を流れる大川で採水
しました。採水しているU君も会社の経営者として事業維持のために、化粧品の製造・
販売に関する資格取得を目的に入学した学生です。
このように基礎力、応用力を修得してきた学生は、2年間の総仕上げとして卒業研究に
取り組みました。
その中で、知識・技術ともに、今後の実務で役立つ実践力を身につけました。
これは卒業研究発表会後に撮影した1枚です。1つまた、大きなハードルを乗り越えて、
達成感に満ちた笑顔です。
このように、週末を活用して知識と技術を修得してきた学生たちは、これから
それぞれの道できっと活躍してくれることと思います。
2年間を一緒に過ごしてきた担任として、皆さんの健闘を心から祈っています!!
by みなと