2019.05.25
分析化学応用学科には、知識を得る授業と、技術を得る実験が有機的に結びつき、
その相乗効果で学びを深めることができるカリキュラムがあります。
そして、分析化学者にとって車の両輪とも言える知識と技術を有機的に学ぶことで
実務に強い人材へと成長することができます。
このように実務に強い人材の育成を行っている分析化学応用学科について、まずは
ご紹介します。
本校には、平日に通学できない方を対象とした土曜日・日曜日開講の「分析化学応用学科」
があり、技術職への就職や転職、現職でのキャリアアップやスキルアップ、勤務先や
自ら経営する企業の事業拡大に必要な国家資格の取得などの様々な入学目的を持った
学生が在学しています。また、在学する学生の中には化学初心者の方も大勢います。
このように多彩な入学目的、多様な経歴を持つ学生に対応するため、分析化学応用学科は、
1学年あたりの定員を20名とする少数精鋭で開講しています。
また、土曜日・日曜日の通学で、平日の学科と同様に2年間で卒業することができ、
国家資格を含む4つの資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・化粧品総括
製造販売責任者・環境管理士(2級))も卒業と同時に全員が取得することができます。
本日、分析化学応用学科の2年生は材料分析の授業があり、ちょうど金属材料についての
講義を聞いているところでした。(下の写真)
教壇で説明しておられる非常勤講師のM先生は公的研究機関で新規材料の研究開発などに
従事された経験を持つ、分析のプロフェッショナルです。
図を用いた丁寧で分かりやすい説明に、学生たちも熱心に聞いていました。
このような実務経験豊富な教員から講義を受けることができることも、分析化学応用学科
の魅力と言えます。
上の写真で講義を聞いている2年生の学生は数週間前、実験で金属材料の成分分析に挑戦
していました。
その時に行った実験はステンレス中のクロムとニッケルの含有量を測定し、規格で定め
られた含有率に一致しているかを確かめるという金属材料の品質管理の実験でした。
上の写真はステンレスの針金を切り出し、使用する試料の重さを正確に量っているところ
です。
ここで量った重さが含有率を算出する際の精度に関わるので、真剣に計量しています。
このように、授業で学んだことを実験で確かめたり、実験で経験したことについて授業を
通して理解したり、授業と実験で双方向的に学ぶことで知識と技術を有機的に活用できる
実務に強い人材へと成長していくことができます。
そして、2年生はもうすぐ卒業研究にも取り組み始めます。本校の卒業研究では、計画立案
から実験、口頭発表と論文作成まで、学生が主体となって進めていきます。
その中で、さらに実務能力に磨きをかけて、プロの分析化学者へと成長していきます。
そのような2年生の成長を、このブログで引き続きお伝えしていきますので、お楽しみに!
by みなと