2019.06.13
今日は2年生の食品製造分析実験の様子をお伝えします。
実験の目的は「お菓子に含まれるCa(カムシウム)の定量」です。
分析化学で大切なこと、それは試料の前処理です。
前処理とは、実際の分析を行う前に、試料を粉砕したり、酸化(燃焼)したり、
溶解したりなど、確かな結果を得るために、
前もっていろんな方法で試料を処理することを言います。
このひと手間、ふた手間が分析の結果を大きく左右するのです。
今日の実験でも、まずは分析するお菓子を乳鉢と乳棒で粉末状にし、計量してから、
灰化(かいか・はいか)を行いました。灰化は高温で試料を燃焼して
灰にする工程のことです。
電気炉を600℃!に設定し、るつぼに入れた試料を順番に入れていきます。
600℃という高温なので、やけどをしないように特殊な手袋と、
長めのるつぼばさみを使っています。
実際に電気炉に入れる前には、るつぼばさみの持ち方や
るつぼのつかみ方の練習をしました。
灰化の後もいくつかの前処理を行って、
ようやく原子吸光光度計という装置による分析を行います。
きれいな炎が見えた時、わぁと声があがりました。
原子吸光が初めてではない2年生たちも、きれいな炎色反応を目の当たりにすると
気持ちがぐっとあがるようです。
分析にたどりつくまでの前処理も無駄ではなかったと思う瞬間です。
この気持ちが冷めないうちに、実験結果をまとめたレポートを書いて、
来週に提出です。^^)
別の階では、1年生が実験をしていました。
こちらは定性分析実験です。
混合液にどんなイオンが含まれているのか、色や沈殿から判断します。
こちらもきれいな色が出ていました。
向かって左から
「コバルトです」
「マンガンです」
「・・・ろ液です。うふふふふ」
実験が終了して、後片づけとなると、
冗談が出るような余裕の出てきた1年生。
緊張もあって口数が少なかった4月のころから比べると、
随分と成長したように感じます。
以上、色・いろ・色んな実験の模様をお伝えしました。
by かん太郎