2019.09.07
「分析化学応用学科」は少人数制なので、
化学初心者の学生でも無理なく実験に取り組めるように、
実験担当者が一人ひとりに合わせた指導をしています。
まずは、このような特徴がある「分析化学応用学科」についてご紹介します。
本校では、平日の学科には通学できない社会人や大学生等を対象とした、
週末(土曜・日曜)開講の「分析化学応用学科」を設置しています。
土曜日・日曜日の時間を有効に活用することで、
化学分析の知識・技術を修得することができ、
平日の学科で学ぶ環境・材料・バイオ・食品・医薬品・化粧品・有機合成等
についての専門分野を総合的に学ぶことができます。
また、週末だけの通学ですが、平日の学科と同様に2年間で卒業でき、
国家資格を含む4つの資格(毒物劇物取扱責任者・化粧品製造業責任技術者・
化粧品総括製造販売責任者・環境管理士(2級))も
無試験で卒業と同時に全員が取得することができます。
この学科に在籍する学生は入学目的も様々です。
現職でのスキルアップや技術職への就職・転職を考えている方、
事業拡大を考えている経営層といった社会人の方、
就職活動を見据えて技術力を高める目的で大学生も入学しています。
こういった多様な目的に対応するために、
この学科は学年定員20名の少数精鋭で開講しています。
今日1年生は、重量分析に挑戦しました(上の写真)。
この重量分析は、古くから化学分析に用いられてきた方法で、
分析対象となる成分の質量を直接測定する唯一の方法です。
とても重要な化学分析の手法の一つで、操作を行う上でのコツも数多くあり、
丁寧な操作が必要になります。
そのため、この重量分析の実験を行うことで、
多くの分析技術を身につけることができます。
今回の実験では、サンプルの中に含まれる鉄を沈殿させて、
その沈殿物を坩堝(るつぼ)という容器に入れて強熱します(上の写真)。
強熱により鉄を安定な化合物に変化させ、その質量を正確に量り、
計算によってサンプルの中の鉄の含有量を求めます。
実験中は、本校の卒業生で講師歴が長く、
実験に精通しているM木先生(上の写真右)が、
なぜこの操作が必要なのかといった理由を説明しながら、
重量分析での実験操作上の注意点やコツを丁寧に指導していました(上の写真)。
そのため、化学初心者の学生もスムーズに実験を進めていました(上の2つの写真)。
また、鉄の含有率の計算方法についても学生たちが完全に理解するまで
M木先生は指導していました(上の写真)。
今日の実験の感想を学生に聞いてみると、
「私は文系出身ですが、いつも先生がわからないことはなんでも
丁寧に教えてくださるので、よく実験操作の意味を理解しながら
実験を進めることができています。今日も実験をする上でのコツや
注意点を知ることができたので、とても勉強になりました。」
「重量分析は初めてでしたが、とても楽しく実験ができました。
いつも実験の際は、先生が手本を見せながら実験を進めてくださるので
本当に助かっています。次の実験もとても楽しみです!」
といった感想を聞かせてくれました。
このように「分析化学応用学科」では、化学初心者の方でも無理なく
実験に取り組むことができるように実験担当講師が、
丁寧でわかりやすい指導をしています。
また、この学科は少人数制で実験を行いますので、一人ひとりに合った
きめ細やかな実験指導をしているのが大きな特徴です。
学生の皆さん、これからも多くの実験技術を学んでいきます。
我々教員と二人三脚でしっかり技術を磨いていきましょう!
By しろいるか