2019.10.19
本日は「第1回土曜化学実験会」を開催しました。
土曜化学実験会は、中学校や高校の先生方や生徒の皆さんに、
日頃、なかなかできない化学実験を行う機会を持っていただこうと
会員制で行っているイベントです。
本校で平成14年度より年2回程度開催しており、
毎回ご好評をいただいております。
今回も多くのご参加の申し込みをいただきました。
今回も本校の在学生が協力してくれました。
受付から、実験室への案内、実験の補助まで大活躍でした。
高校生の時にこのイベントに参加したという在校生もいて、
懐かしく感じたようです。
今回の実験テーマは、
・意外とあるある。光るもの!
・冷やすと変わる不思議な水!? の2つでした。
1つ目の実験「意外とあるある。光るもの!」では、
自ら光る色素(=蛍光色素)が、実は身近なものにも含まれていることを
知ってもらうために、栄養ドリンク、パイン飴、柿の種にブラックライトを当てて、
光る様子を観察しました。
その後、ブロッコリーを使って蛍光色素の抽出に挑戦しました。
エタノールと水で、様々な蛍光色素を抽出しました。
抽出液は蛍光灯の下ではやや透明、あるいは緑に見えますが、
ブラックライトを当てると・・・
水で抽出した透明な抽出液は青白く光り、
エタノールで抽出した緑の抽出液は赤に光りました!
蛍光灯の下とブラックライトを当てるとで異なる色に見えるのは、
光エネルギーが関係しているのです。
続いて2つ目の実験は「冷やすと変わる不思議な水!?」です。
メスシリンダーに入った水に、白いかたまりを入れると、白煙が
上がり、どんどん色が変わります・・・という、まるで
手品のような実験です。
種明かしをすると、メスシリンダーには、水のほかに、
水酸化ナトリウムと指示薬(フェノールフタレイン溶液やBTB溶液など)
を入れます。白い固まりはドライアイスです。ドライアイスは二酸化炭素を
低温で固体にしたものです。つまり、水酸化ナトリウムと二酸化炭素の
反応を連続的に観察できる!というのがこの実験なのです。
メスシリンダーに水、指示薬、水酸化ナトリウムを入れて、
ドライアイスを入れると白煙があがり、わぁっと歓声が上がりました。
あっという間に水の色も変化していきます。
固体であった二酸化炭素が気体になっていく様子(昇華:しょうかといいます。)が
幻想的であり、また、水酸化ナトリウムと二酸化炭素の反応がすすんでいくうちに、
指示薬の色がどんどん変化していきます。
自分の吐いた息にも二酸化炭素が入っていることを、
同じく中和反応によって確かめる実験も行いました。
参加した高校生からは、
「説明や実験で豆知識や笑いがあって楽しく参加できました」
「身近な食品を使って、蛍光が青白くなったりや赤くなったりするのが
とても面白かったです」
「初めて知ったことが多くて、とても新鮮でした」
といった感想をいただきました。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。
今回参加できなかった方も、本校主催の実験会はまだまだ続きます。
先生方にとっては、授業やクラブ活動等の参考のため、
生徒さんにとっては、授業や教科書では味わえない、
化学の面白さ、楽しさ、実は身近なものだということを
実感できる機会となります。
次回の土曜化学実験会は、2019年12月14日(土)です。
今回とは異なる実験テーマをご用意してお待ちしています。
詳しくは以下をご覧ください。
・高校生の方はこちら
・教員の方はこちら
当日お会いできることを教員一同楽しみにしています。
by かん太郎